「Gold・Silverレシオ」がリーマン並みの83倍に

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「Gold・Silverレシオ」がリーマン並みの83倍に

2019/2/7日経新聞に『金銀格差、リーマン並み83倍~金に逃避マネー 世界経済の不安映す』が報じられている。

『金と銀の関係を示す指標には、金の価格を銀で割った「金銀比価」が使われる。現在、金の国際価格は1トロイオンス1310ドル前後と銀(同15.7ドル前後)の83倍。中国の景気減速懸念を背景に買われた2016年2月に80倍を超え、その後いったん下がったが、17年から再び上昇。過去20年間の平均は60倍程度だっただけに金がかなり割高だ。

金は宝飾品や投資用の需要が9割程度を占める。「貧者の金」とも呼ばれる銀は個人投資家の人気も根強いが、産業用が約6割を占める。両者の値動きはおおむね連動するが、需要構造が異なるため、経済情勢が変化すると比価は変動する。

金価格が上昇すると必ずしも比価が拡大するわけではない。ニューヨーク金先物が1900ドル台と最高値を更新した11年8月、比価は40倍程度と現在の半分だった。世界的な金融緩和で余剰マネーが貴金属市場に流入し、市場規模が小さい銀の相場も押し上げた。

比価の高まりは経験則上、地政学リスクや金融危機が深刻だった時期に多くみられる。例えば湾岸戦争が勃発した91年には過去最高水準の100倍に拡大。08年のリーマン・ショック時も瞬間的に84倍まで上昇した。

現在の比価はリーマン時に近く、18年2月から80倍を超える水準が1年近く続いている。』

拙書『そしてフェイク経済の終わりが仕組まれる』の第7章『先行指標を探しだせ!』のP193『危険領域となる「Gold・Silverレシオ」80超え』において、

『本物の危機かそうでないかを見分ける方法を、私はかねて皆さんに提示してきた。その1つが「Gold・Silver(NY)レシオ」である。1986年から経緯をみてみると、同レシオが80を超えてくると危機が起きることがわかる。2016年2月時点では82.3であったが、15年夏から起きたチャイナ・ショックを表している。そして、2017年7月76.9まで再度上昇し、危機的状況に近づいていることがわかる。

「Gold・Silverレシオ」が突出して上昇するとき、経済危機が発生するとともに、不思議なことにパンデミックが重なってくるので要注意だ。とにかくわれわれは「Gold・Silverレシオ」が現時点で危険領域に入っても不思議ではないことを意識すべきだ。そして、80を超えてきたときにそれでも抑えられるかどうか、大丈夫なように見せかけている人たちがコントロールできるか、それが見ものである。』と指摘した。

「Gold・Silverレシオ」は指摘した通り、83倍と危険領域まで上昇し、そして、マーケットでは、昨年3月の「VIXショック」、8月の「トルコショック」、そして、昨年10月以降、原因が特定できていないことから「○○ショック」のような名前はついていないが、日米の株価が暴落するマーケットの急変動が起きている。

現在も83倍と80倍を超えているということは依然として危険領域に入っていることを示している。つまり、いつでも突然、何か大きな『〇〇ショック』が起きても不思議ではない状況ということだろう。また現在、5つの府県に「豚コレラ」が広がり、インフルエンザの患者数も今年1月に過去20年で最多を更新したことも、「Gold・Silverレシオ」が突出して上昇するとき、経済危機とパンデミックが重なることを考えると不思議なことではないのである。

今後も「Gold・Silverレシオ」が80倍超の時期はまだまだ続き、最終的には誰もが被害を被る何か大きな経済危機が起きて「Gold・Silverレシオ」は80倍を割り込んで鎮静化していく。それが起きるまでこの「Gold・Silverレシオ」から目が離せなくなってきているのである。