新型肺炎で下落率が大きいのは景気動向を映す銅価格

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新型肺炎で下落率が大きいのは景気動向を映す銅価格

2020/2/2日経新聞に『日経平均、下値メド2万2000円 新型肺炎で市場見通し~上海証取再開へ、大幅安警戒』が報道されている。

『新型肺炎問題を懸念した市場のリスク回避の動きが加速してきた。31日の米国市場ではダウ工業株30種平均の下げ幅が603ドルと昨年8月以来の大きさとなった。3日には春節(旧正月)で休場していた上海証券取引所での取引も再開され、大幅安が警戒される。先行きの見通しを市場関係者に聞いたところ、日経平均株価の当面の下値メドは2万2000円前後との声が聞かれた。

証券や商品のうち、下げがきついのが景気動向を映す銅だ。国際指標となるロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物は直近の高値から約1割下げた。31日時点では1トン5567ドルにある。中国では年初から春にかけて自動車部品などのメーカーが在庫確保のため銅の調達を増やす。しかし、「今年は工場の稼働が遅れ、需要は確実に減退する」(住友商事グローバルリサーチの本間隆行経済部長)。』

2019/10/21『米長期金利と連動する「金銅比率」』のT-Modelコラムにおいて、

『「金銅比率」を検証すると、米長期金利の水準は別にして、ピークとボトムのタイミングがほぼ一致している。特に、リーマン・ショック後の09年以降は、水準自体も一致していることから有効な指標の一つと言えるだろう。

直近9月の「金銅比率」は3.89倍で、過去の水準から見ると底値圏の水準にある。従って、そろそろ銅が上昇するか、金が下がるかの動きで「金銅比率」の底打ちが表面化してくるタイミングが迫っている。それは同時に、長期金利のボトムアウトも意味することになる。』と指摘した。

20年1月の「金銅比率」3.52倍まで低下し、直近では16年8月3.51以来の低水準。リーマン・ショック時の09年1月3.46倍にも近づいている。20年1月に米長期金利が1.51%まで再度、低下したことは頷ける水準である。

その結果、「逆イールド」発生後、拡大しかけていた「米長期金利と2年物の金利差」は再び縮小し始めている。結果オーライだが、このシグナルは暴落が再び、遠のいたことを意味し、今回の株価急落調整後に再度、上昇する可能性を示唆していることになる。

ただ、「金銅比率」が歴史的底値の水準に到達している以上、いずれどこかで同比率が上昇し、米長期金利が上昇する可能性があるだけは忘れてはならない。現在のようなパンでミックのような世界情勢からは想像もつかないが、どんなかたちでそれが現れてくるのかに興味が湧くのは私だけだろうか。