8月訪日客は韓国客半減で11カ月ぶりに減少

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8月訪日客は韓国客半減で11カ月ぶりに減少

2019/9/19日日経新聞に『韓国は訪日客は半減~8月の全体でも11カ月ぶり減少』が報道されている。

『日本政府観光局(JNTO)が18日発表した8月の訪日外国人客数は、前年同月比2.2%減の252万100人だった。減少は2018年9月以来11カ月ぶりとなる。韓国からの訪日客数は48%減の30万8700人だった。東日本大震災の影響で旅行者が激減していた2011年5月以来の下げ幅となった。日韓関係悪化による旅行控えの広がりを裏付けた。訪日客数が全体で前年同月を下回ったのは、昨年9月に台風による関西空港閉鎖や北海道地震の影響で5.3%減って以来。今回は中国からの訪日客が16.3%増の100万人超と好調だったものの、訪日客のおよそ4分の1を占めていた韓国客がほぼ半減したことが全体を押し下げた。

韓国からの訪日客が激減したのは、日本政府による韓国への輸出管理強化をきっかけに日韓関係が悪化したためだ。韓国客の減少は2カ月連続だが、8月の減少幅は7月の7.6%減と比べて急拡大した。団体旅行のキャンセルが相次ぎ、新規予約も減少している。航空便の運休を決める動きも相次いでおり、9月第1週の韓国から日本への航空便が前年同期と比べて1割強減った。

1~8月の累計でみた訪日客は全体で前年同期比3.9%増の2214万人と増勢を保っている。中国客に加えて東南アジアや欧米も好調なためだ。ただ韓国客の大幅な減少が今後も続けば、通年の訪日客数がマイナスに転じる可能性もある。20年に4千万人を掲げる政府目標も達成が厳しくなってくる。』

10月からの消費増税で日本の消費後退が予想されるなか、唯一、日本の消費を支えてきたとも言えるのがインバウンド。だが、そのインバウンドにも陰りが見えてきている。記事では「韓国の訪日客半減」をピックアップしているが、それよりも注目すべきは元安傾向のなか「中国の訪日客(前年比)が19年7月+60.9%→8月+39.9%」と2ヶ月連続で急増し、単月ベースで100万人超となっていることである。外務省によれば、2019年5月下旬から、北京の日本大使館では一部の指定旅行社からの団体・個人観光一次ビザのオンライン申請のテスト運用を行っており、7月30日からは全ての旅行代理店から団体観光一次ビザのオンライン申請の受付を正式に開始。また、JNTOは新規就航や増便により航空座席供給量が増加したことや1月から開始した個人査証の発給要件緩和の効果もあったとみている。中国は毎年9月半ば頃の「中秋節」、10月初め頃に「国慶節」と呼ばれる休暇が存在し、中秋節は3日程度と短いが、国慶節は1週間ほどの休暇になるため、一次ビザのオンライン申請の効果がこの時期にも継続するかが注目される。今年は9月~10月はラグビーのワールドカップ、来年はオリンピックと世界的イベントで訪日外国人の一時的増加が見込まれるが、20年に4千万人を掲げる政府目標も達成するかの鍵はやはり中国訪日客になるのではないだろうか。それにはこれ以上の円高元安が進まないことである。