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ジムロジャーズが「次の経済危機はリーマン・ショックを上回る史上最悪のものとなるだろう。」と予測
ジムロジャーズが「次の経済危機はリーマン・ショックを上回る史上最悪のものとなるだろう。」と予測
2019/2/24 日経新聞にジム・ロジャーズ氏に聞く『経済危機の火種、中国に~債務バブル崩壊を危惧/日本株、昨年全て売却』が掲載されている。
『「冒険投資家」として有名なジム・ロジャーズ氏は日本経済新聞のインタビューに応じ、「中国の企業破綻が世界的な債務危機のきっかけになりかねない」などと述べた。「日本株はすべて売却」し、「朝鮮半島で投資機会を探している」』と語った。重要なコメントをピックアップすると、
――世界的な債務の膨張が危機を招くと主張されています。現在の考えを教えてください。
「リーマン・ショックから 10 年がたつ。その間、米国経済は右肩上がりで成長してきたが、それもいつかは終わると考えるのが現実的だ」
「次の経済危機はリーマン・ショックを上回る史上最悪のものとなるだろう。08 年以降、債務を膨らませすぎたためだ。米国の債務は数兆ドルという天文学的な規模だ」
「危機は静かに始まる。07 年のアイスランドの金融危機はあまり注目されなかったが、アイルランドが続き、リーマン・ブラザーズが破綻したところで誰もがまずいと気づいた。危機は雪だるま式に大きくなるものだ。現在すでにラトビアやアルゼンチン、トルコで危機が始まっている」
――何が危機のきっかけになり得ますか。
「中国での想定外の企業や地方自治体などの破綻が火種となるだろう。中国ではこの 5 年、10 年に債務が膨張した。足元では債務削減を進めているが、その影響で景気は減速し、世界経済も停滞に陥る」
――米連邦準備理事会(FRB)は金融引き締めの抑制に転じました。危機を防ぐ効果はありますか。
「短期的にマネーの巡りをよくする効果はあるだろう。副作用が強く、正気ではない金融緩和に世界の中央銀行は手をつけるべきではなかった」
「(世界的に)金利は極端に低く、債務が膨張する状況はそう簡単には変わらない。仮に各国政府が債務削減へ歳出を減らせば、そうした動き自体が経済停滞を招いてしまう。足元で世界の株式相場は金利低下を受けて上昇しているが、いつまでも続くものではないと現実に気づくだろう」
――日本についてはどうみていますか。
「日本株は 7、8 年保有してきたが、昨年秋に全て売った。株も通貨も、日本関連の資産は何も持っていない。人口減少という構㐀的な経済減速の要因に加え、日銀が大量のお金を刷り続け、日本株や国債を買い支えているのも売りの理由だ」
大きな流れはこれまで本やセミナーで私が予測してきた内容と似ている。特に、「次の経済危機はリーマン・ショックを上回る史上最悪のものとなるだろう。」は全く同じ意見である。ジム氏はその理由として「08 年以降、債務を膨らませすぎたためだ。
米国の債務は数兆ドルという天文学的な規模だ」と指摘しているが、原因は米国の債務ではなく「世界的なデリバティブバブル」
が原因であると考えている。8 割に達している「債券デリバティブ」であり、それが米国の低金利を作りあげて米国債務を膨らましてきたからである。穿った見方をすれば、誰かが将来、「世界的な金融破壊」を起こすために作った仕掛けが「デリバティブ」だったとみることもできるのではないだろうか。
金融の「核爆弾」とも言えるまでに膨れあがった「デリバティブバブル」をしばらくは上手くコントロールして延命してしていくのだろうが、何かの目的を実現するための「世界的な金融破壊」のタイミングが来たときに、その引き金を引くことは間違いないだろう。そのタイミングが刻々と近づいている今、我々はそのときの準備をしなければいけないが、多くの人々は対応不可能な悲惨な事態に追い込まれるのだろう。そして、それは 70 年前の「戦後の焼け野原」と同様に、我々にどのような生き方をすれば良いのか、を問うものとなり、生きる「覚悟が重要な時代であることを告げるものとなるのではないだろうか。