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ツイッター、メタの大規模リストラは『米IT業界の暗黒期の始まり』か?


ツイッター、メタの大規模リストラは『米IT業界の暗黒期の始まり』か?

2022.11.15日経ビジネスに『米IT業界の暗黒期か~ツイッター、メタの大規模リストラ連鎖』が掲載されている。

『米IT企業の人員削減が止まらない。イーロン・マスク氏が買収した米ツイッターは人員50%、米メタも1万1000人超の解雇に踏み込んだ。新型コロナウイルス禍によるIT特需は終わり、広告の不振に伴う暗黒期に突入したとの見方も広がる。こぎ手を失いながら、事業の再構築や新たな潮流を探る困難なかじ取りが続く。

「まったく災難だよな。あんな狂った男に好きなようにされて」ーー。米サンフランシスコ市街のツイッター本社前で青い鳥のロゴマークを撮影していると、昼間から一杯ひっかけたようなトーンで男が声をかけてきた。マスク氏やツイッター幹部が、大規模な人員削減を公表した直後のことだった。「お前もツイッターの社員か? なんだ記者かよ」と、男は立ち去った。市街の人々にも大きな話題になっていることがうかがえる。

その本社玄関にずかずかと入っていく動画をマスク氏がツイッター上に投稿したのは10月26日。「ツイッターを洗い流す」という意味なのか。洗面器のシンクを手に抱えて受け付けカウンター前を通り過ぎ、おどけて見せた。翌27日には「鳥は自由になった」とつぶやき、買収の完了を公表した。そのパフォーマンスから1週間後、大規模な人員削減が始まった。11月4日に「会社が1日に400万ドルの赤字を出している以上、残念ながら人員削減は避けられない」とマスク氏はツイート。ある幹部によると、全社員の50%が対象となった。21年末の社員数が約7500人だったことから3000人以上を解雇したと見られる。

(途中略)

ツイッターに続き、大量解雇を発表したのがメタ(旧フェイスブック)だ。マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は11月9日、社員に向けたメッセージを公表。1万1000人もの削減は「メタの歴史の中で最も困難な決断」と位置付けた。さらに「パンデミック後も成長が続くと予測し、投資額を増やしたが、収益は予想をはるかに下回った。これは私の間違いで、その責任は取る」と記している。(途中略) メタの19年末の社員は約4万5000人だったが、22年9月には8万7000人と約2倍に増えた。ツイッターは19年末で4800人のところ、21年末で約7500人と1.5倍の規模になっている。だが、22年に入ると節目が変わる。アフターコロナが見え始めてDX需要が一服。加えて、ロシアのウクライナ侵攻でインフレが加速した。米国の利上げで株価が下がると「金融機関やコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の投資も冷え込み、人員を削減しようという動きにつながった」(宮田氏)

景気が悪化すると、企業はまず広告費の削減に手を付けるといわれる。「かつてはテレビ広告だったが、いまはネット広告が大きく影響を受ける」(宮田氏)。メタの22年7~9月期のアプリ事業の売り上げは272億ドルで前年同期比4%減となった。メタの財務担当幹部は「大口広告主の収益が課題になっている」という。メタやツイッターは収益の9割超を広告から得てきた。それだけに、広告の不振は大打撃となる。マスク氏の買収後、米ゼネラル・モーターズや米ファイザーなどがツイッターへの広告出稿を一時停止した。結果、「ツイッターの収益は大幅に減った」とマスク氏はつぶやいた。

過去の例を振り返ると、01年のITバブル崩壊後、02年にはテクノロジー業界で約55万人が失業した。日米を中心に有望なベンチャーに投資するVC、WiLの伊佐山元CEOは「シリコンバレーが震源地となったITバブル崩壊では、大手だけでなくスタートアップも雇用の受け皿がなくなり、回復まで4~5年かかった」と振り返る。

ウォール街の金融機関が発端となった08年のリーマン・ショックでも、IT企業が影響を受けた。「リーマン・ショックでは、2年ほどのIT業界の停滞が続いた。景気の変動を要因とする点で、今回はその状況に近い」(伊佐山氏)と見る。マスク氏は「推測にすぎないが、(不景気は)24年春まで続くだろう」と述べている。ネット広告の不振など、依然として危機感は根強い。暗号資産(仮想通貨)交換業大手のFTXトレーディングが破綻したことで、今後の展開が期待されてきたWeb3.0などの新分野も暗雲が垂れ込めてきた。リストラ後の限られた人材で、いかにサービスの再構築や次の変革をなし遂げるか。暗黒期を乗り越え「狂った男ではなかった」と証明するための経営者たちの挑戦が続く。』

GAFAMの一角や米IT業界のリストラがいよいよ始まった。今のところ、通常のリストラの目安である全従業員の10%~15%の人員削減を発表する企業が多いが、Twitterの50%は際立っている。

米国レイオフサイト「layoffs.fyi」 によると、22年10~12月54919人で、コロナショックでリストラが急増した20年4~6月60141人に迫っている。ただ、この22年10月~12月は11月途中までの人数であり、最終的には20年4~6月60141人を上回ることは確実だろう。そして、注目はこのリストラでどこまで失業率を悪化させるかである。何故なら、コロナでリストラがピークとなった20年4~6月に失業率は20年4月14.7%と過去最悪まで急上昇したからである。

米国の失業率は22年9月3.5%→10月3.7%と1969年12月3.5%以来、約50年振りの強い雇用環境下にあるが、1980年以降、現在のように+1σを超えたのは、2000年4月3.8%は「ITバブル崩壊」、07年3月+4.4%は「リーマンショック」、そして、19年11月3.5%は「コロナショック」の3回しかない。いずれも「バブル崩壊」のスタートとなっており、現在もそのスタートラインに立っていることを忘れてはならない。市場関係者の一部には今が米国株のボトムと楽観的見通しを唱えているが、もし、その見方が正しいなら失業率は更なる改善が必要になる。現在のようなハイテク企業のリストラ加速するなかで、約50年振りに低い失業率がさらに改善すると考えているのだろうか。結果は来年初めにも明らかになるのではないだろうか。

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