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第343回:既に始まっていた 株安・通貨安・債券安恐怖の3点セット

第343回:既に始まっていた 株安・通貨安・債券安恐怖の3点セット
既に始まっていた株安・通貨安・債券安の恐怖の3点セットの「トリプル安」
2026年1月17日日経新聞に『「8000番台銘柄」が相場左右 解散観測で高市トレード活発~銀行や商社上昇 円・債券安には警戒』を掲載している。
『衆議院の解散観測を背景とした株高・円安・金利上昇の「高市トレード」第2幕が活発化している。高市早苗首相が掲げる積極財政と金融緩和を組み合わせたリフレ政策の恩恵を受けやすい銀行や証券、商社の上昇が目立つ。いわゆる「証券コード8000番台」銘柄の株高持続性が相場全体の上値余地を決める。銀行や商社を含む8000番台の銘柄は取引量が一定でも、取扱商品の価格が上昇すれば手数料収入などが増える傾向が強い。インフレ下では変動費も同時に増える製造業に比べ、相対的に売上高と利益が伸びやすいわけだ。「海外投資家はリフレ銘柄の代表との位置付けで、8000番台を物色している」(フィリップ証券の増沢丈彦株式部トレーディング・ヘッド)という。
自民党総裁選で高市氏が勝利した2025年10月から日経平均は8000円あまり上昇した。業種別株価指数では銀行や証券、商社(卸売業)が上昇率の上位に顔を出す。この期間に長期金利が大きく上昇したにもかかわらず、同じ8000番台の不動産も2割強上昇した。今週もその流れは変わらず、銀行が上昇率首位だ。(途中略)
一方、円安・債券安の「ダブル安」は株式市場の逆風ともなり得る。歴史的な円安水準と数年来の金利の高水準で、ダブル安がどこまで進めば株価の懸念材料となるかの「臨界点」は見えづらいとの声が多い。現在の株式市場は「リフレ政策期待>ダブル安」の関係だが、行き過ぎだと判断されたタイミングで「リフレ政策期待<ダブル安」に転換する可能性は十分にある。海外勢からはダブル安を警戒する声が既に聞かれる。米ブルッキングス研究所シニアフェローのロビン・ブルックス氏は「日本では人為的に(あるべき水準よりも)金利が低く抑えられているため、円安が進んでいる。今回の解散・総選挙の観測は財政リスクの高まりから円売りに拍車をかけた」との見方を示す。(途中略)』
この記事では、円安・債券安の「ダブル安」で、いつ株安の「トリプル安」に発展するかを懸念する。実は、表面的には下落し続ける円ベースの日経平均が上昇しているだけで、唯一の「お金」である金をベースにした実質の日経平均を示すT-Model理論『ドル建て日経平均/NYゴールド』レシオは、2025年8月11日週0.087倍→直近2025年12月22日週0.071倍と直近ピークからは-18%下落、「トランプ関税ショック」時に付けた2025年のボトムである2025年4月7日週0.072倍を8か月ぶりに割り込み、年初来安値を更新した。今回、同指標の下落がスタートした24年2月26日週0.127倍からみると、何と-44%も下落しており、既に、「リーマンショック」時のボトム時に付けた09年3月2日週0.077倍も割り込んでいる。つまり、日本は既に「〇〇ショック」が始まっているのが実態で、いくら高市政権の政策を囃して当局が「円ベース」で日経平均を5万円台に吊り上げても「株高不況」となっているのはそのためだろう。実質ベースでは株安・通貨安・債券安の恐怖の3点セットの「トリプル安」が始まっているためで、次は誰の目にも分かるように「円ベース」での株安がいつ表面化するかだけである。その臨界点を示すのが、25年11月の生活防衛の教室リアルセミナーで初めてご紹介した「NYダウ/米ゴールド」レシオの「11倍」割れである。同指標は12月26日週10.7倍→26年1月2日週11.1倍→1月9日週11.0倍→1月16日週10.7倍と3週間振りに3回目の「11倍」割れが表れており、そろそろ隠しきれなくなってきている実態が浮き彫り。同レシオは今週も「11倍」を割り込んで、2週連続となると要警戒モードとなる。



