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第376回:トランプ氏高市首相へ円役是正 日本政府の対応は?
第376回:トランプ氏高市首相へ円役是正 日本政府の対応は?
『円安是正、米の圧力一段と~トランプ氏、首相へ異例の言及』
2026年9月26日日経新聞に『円安是正、米の圧力一段と~トランプ氏、首相へ異例の言及』が報じられている。
『22日の日米首脳会談でトランプ米大統領が円安への懸念を高市早苗首相に伝達したことが明らかになった。これまでは財務相間だった通貨政策を巡る議論が、首脳級でも出てきた。日本の経済財政運営に対する米国からの圧力が強まるおそれがある。
片山さつき財務相が25日午前の記者会見で「トランプ大統領から円安への懸念が示された」と言及した。首相は同日夜に記者団に、トランプ氏から「円安によって米国の貿易が厳しいという話があった」と語った。他国の首脳による為替に関する発言を紹介するのは異例だが、今回は米国側による公表の後押しがあった。11月に米中間選挙を控え、輸出拡大にとって逆風となるドル高を抑えたいとの考えが強まっている可能性がある。日本側も米国と円安是正で足並みがそろっているとの説明で「円売りへの一定の抑止力」としたいとの思惑があったとの見方が金融市場では出ている。(途中略)
24日の外国為替市場では一時は1ドル=159円台と、3週間ぶりとなる円安・ドル高水準をつけていた。25日のニューヨーク市場では一時、156円台に上昇した。25年に第2次トランプ政権が発足してから、日本政府は為替についての協議は首脳レベルでは極力扱わずに財務相間で進めるように努めてきた。トランプ氏による円安批判が関税交渉に不利に働くことを懸念し、関税と為替の協議を切り離した経緯がある。トランプ氏は第1次政権が始まった17年1月にも「中国や日本は何年も市場で通貨安誘導を繰り広げ、米国がばかをみている」と名指しで批判した。当時の安倍晋三首相はトランプ氏に「為替については専門家である財務相に任せよう」と呼びかけ、首脳級で議論になることを封じ込めようとした。米国の貿易赤字を問題視するトランプ氏は、日本を含む主要な貿易相手国の通貨安を批判するのが持論だ。今回の懸念表明をきっかけに持論に火がつけば、今後は要求が過熱するおそれがある。
日本の財政や金融の政策に与える影響が焦点となる。首相は25日夜に「責任ある積極財政のもとで、強い経済と財政の持続可能性、これを両立していく」と強調したが、これまで米国は日本に財政規律の維持や金融政策の正常化を求めてきた。ベッセント米財務長官は日本にリフレ政策をやめるよう伝えたと明らかにした。(途中略)』
2026/08/17『4〜6月GDPのインフレ率はアベノミクス以降、最高の13%台』のT-Modelコラムにおいて、
『以前から、T-Modelでは、『現在の金利急騰の原因は(人為的)円安による「輸入インフレ」が原因』と考えており、つまり、「円安→輸入インフレ上昇→長期金利上昇」と発展しており、この順番さえ理解できれば、「(人為的)円安」を止めるだけで、現在の「インフレ額(率)」は落ち着き、その後、日本の長期金利上昇も一巡すると考えられる。だが、1%台の消費者物価をインフレ率と信じている人々には何故、金利が急騰しているかが理解できないのではないだろうか。高市政権の「積極財政」が金利急騰の原因と考えている多くの人々は、どこまで金利が上昇するかも予測不可能なのではないだろうか。
8月4日、ベッセント財務長官は日経新聞の単独インタビューで、1998年以来の円買い協調介入の理由を「アジア通貨危機への波及懸念」と説明、また、「15年近い景気刺激策で日本経済は強固となり、アベノミクスの時代は終わった」と話した。米政府高官は「日本の金利は一種の世界のアンカー役だった」と語るように、米当局の懸念は日本円売りではなく日本国債売りにある。日本の金利がさらに上昇すると世界市場の「アンカー役」が崩壊するからである。T-Model理論『円安→輸入インフレ上昇→長期金利上昇』を理解する米国は過去、ドル円のトレンド大転換となった「協調介入」によって日本の金利上昇を止めようとしているが、後で振り返ったときに、今回もやはり「協調介入」がドル円の大転換となったと思えるときが来るのかが注目される。』と指摘した。
高市首相は25日、「責任ある積極財政のもとで、強い経済と財政の持続可能性、これを両立していく」と強調したが、城内経済財政相は同日、閣議後の記者会見で突然、「金融を緩和し、財政も機動的に取り組むアベノミクス的なリフレ政策の局面は終わっている」とこれまでとは異なる見解を述べ、ベッセント米財務長官が1日、G20財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見で明らかにした「アベノミクスで大きな成功を収めたのだから、成果を生かしてリフレ政策をやめるべきだと伝えた」に近づけたかのようだ。
ドル円のチャートは、25年4月から始まった円安トレンドラインを既に割り込み、目先は23年11月151円台への円高が進む可能性ある。ドル円のT-Model理論「大台替えの法則」では、短期の大台替えで、9月7日に155円大台割れで下落スタート。150円大台割れでカウントダウンの下落局面、逆に、160円大台替えで仕切り直しが入ります。中期の方向を示す月ベースの大台替えの法則では、逆に25年7月31日に150円大台替えで仕切り直しが入り、26年3月27日に160円大台替えでカウントダウンの上昇局面入りに約8ヶ月、従って、11月23日までに170円大台替えでカウントダウン継続を狙う時間帯に入りました。逆に、150円大台割れで下落スタートとなります。これで、短期↓、中期↑となり、中期の時間的リミットのある強含みは変わりませんが、短期が弱含みに変化したことで、目先は下落しやすいながらも全体的には乱高下しやすいかたちに変化しました。短期・中期どちらも150円大台を割り込むと本格的な円高局面に入る可能性が高いことを示唆するが、チャートでも示す通り、今後、150円手前での攻防が予想される。
また、ドル円のT-Model理論『目標値±1%乖離』は、『先週9月14日週に「上値目標値+1%乖離」が表れたことで、目先は逆に、「下値目標値-1%乖離」が表れる円高局面が表れやすいかたち』と指摘しましたが、先週9月21日週に2週連続で「上値目標値+1%乖離」が表れたことで、目先は逆に、「下値目標値-1%乖離」が表れる円高局面がより表れやすいかたちになっています。ドル円は「円キャリートレード」のバロメーターでもあり、仮に、円高が進むと「円キャリートレード」の巻き戻しを意味することから重要な局面を迎えています。



