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第327回:バフェット氏は知っている 待機資金1000兆円 虎視眈々と暴落を待つ

第327回:バフェット氏は知っている 待機資金1000兆円 虎視眈々と暴落を待つ

『待機資金1000兆円動くか』

2025年9月17日日経夕刊に『待機資金1000兆円動くか』が掲載されている。

『16日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比125ドル安の4万5757ドルで終わった。翌日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え、市場では積極的な取引を控えるムードが強かった。市場の関心は米連邦準備理事会(FRB)がフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を引き下げるかどうか。0.25%引き下げという予想が大勢だが、利下げ後にも関心が向かう。積み上がった資金の山が崩れるかどうかだ。

資金の山とはMMF(マネー・マーケット・ファンド).の資産だ。米投資信託協会(ICI)によると、9月10日時点のMMFの運用資産総額は7.3兆ドル(約1068兆円)と過去最高を記録した。利上げが始まった2022年3月以降、高金利を背景にマネーがMMFに向かった。現在では7兆ドルの6割が機関投資家の保有分だ。

MMFは現金に準じる安全資産とされている。利上げ局面では利回りが上昇し、特に株式相場が不安定な展開になると、質への逃避と同時に安定した利回りを得られる金融商品として急激に資金が流入した。現在のMMFの平均利回りは4.3%前後だ。1年前の5.3%から1%低下しているが、それでも安全で安定利回りという認識は投資家の間で変わらない。カリスマ投資家のウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイも過去最高水準まで積み上がった待機資金の大半をMMFに向けている。

こうした投資家が保有するMMFがFRBの利下げでどれだけ株式などのリスク資産に移動するか。予想通り0.25%の利下げがあった場合、MMFの利回りも連動して下がるとみられる。MMFの利回りがどこまで下がれば、この7兆ドルのマネーが動くのか。市場では様々な皮算用が繰り広げられている。(途中略)』

2024/11/25『利下げでも流入止まらず「米MMF残高1000兆円と過去最高」の何故?』のT-Modelコラムにいて、

『冒頭の記事では、「投資家が金利低下で魅力の下がるMMFを解約し、株式などリスク性資産へ振り向けるとの見方が、利下げ開始前に多かった」と指摘しているが、1993年以降の「MMF残高とFOMC政策金利」を振り返ると、FOMC政策金利を下げてもすぐにはMMF残高が減少しているわけではない。ITバブル期は2000年3Qに政策金利引き下げ→2001年4QからMMF残高減少、リーマンショック時は2007年2Qに政策金利引き下げ→2008年4QからMMF残高減少、コロナショック時は2019年2Qに政策金利引き下げ→2020年2Qと、約1年程度のタイムラグがある。

何故、このようなタイムラグがあるかというと、FOMC政策金利を下げると、「10年-2年」の逆イールドによる金融緩和が終焉、「〇〇ショック」が起きて株式市場が暴落してからMMF残高が減少するためである。実際、米株市場とMMF残高を比較すると、米株が天井を打って「〇〇ショック」が始まってからMMF残高が減少していることからも明らかだろう。過去最高残高に膨れ上がったMMFは虎視眈々と暴落での投資チャンスを狙う「待機資金」であり、それは現在の株式市場が不自然な株価吊り上げによるバブル状態であることを示しているのである。』と指摘した。

過去、「10年-2年」の逆イールドの金融緩和後、「〇〇ショック」が起きて株式市場が暴落してからでないとMMF残高は減少していない。つまり、FOMC政策金利が0%近くまで下がった段階でないと巨額なMMFは動き始めていないということである。冒頭の記事は、「MMFの利回りがどこまで下がれば、この7兆ドルのマネーが動くのか」と株式市場への資金流入を期待しているようだが、過去、このMMF資金は利回りが多少低下したからといって株式などリスク資産に向かうような安易な資金ではないことが分かる。つまり、虎視眈々と暴落での投資チャンスを狙う根性の入った「待機資金」ということであり、現在のように不自然な株価上昇を続ている間は更に増え続けるのではないだれうか。「投資の神様」であるバフェット氏が動き始めたとき、初めてこの積み上がった巨額のMMF資金が動き始めることになるが、その時、世界の株式市場はどんな姿になっているのだろうか。

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