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第328回:〇〇ショックを予測 NYダウ/ゴールドレシオ 炭鉱のカナリアになるか

第328回:〇〇ショックを予測 NYダウ/ゴールドレシオ 炭鉱のカナリアになるか

『「NYダウ/ゴールドレシオ」が告げる近未来』の答えは『そして大恐慌が仕組まれる』?

2025年9月22日日経新聞に『「金は炭鉱のカナリア」』が掲載されている。

『「金(ゴールド)は『炭鉱のカナリア』として注意を払うべきだ」。米連邦準備理事会(FRB)議長として2006年まで金融政策を指揮したグリーンスパン氏がそう語ったのは10年9月だった。鉱山労働者はカナリアを連れて坑道を進む。有毒ガスに敏感に反応し、危険の予兆を察知するからだ。元議長は金がその役目を果たすとした。

ドル、ユーロ、円など主要5通貨の為替レートは互いにゼロサムゲーム。5通貨全ての価値が落ちる際は行き場を失う。そのとき相対的に価値が上がるのが金だ、と。「我々はそれを目撃しつつある」当時の金価格は1トロイオンス1300ドル台。10年間で5倍近くになり、「異常な上昇」とさえいわれたときだった。その後も金高騰は止まらず今や3700ドルを上回る。(途中略)

大きな時代の振り子は、米ダウ工業株30種平均をニューヨーク金価格で割った「ダウ・金倍率」から見てとれる。倍率が高く、資本市場が最も力強くみえたのは1999年まで。当時は40倍を超えた倍率が足元では12倍だ。各国で株価が最高値というものの、金から見れば減価している。この倍率は過去30〜40年の波で動いてきた。山から谷に向かう前回の変動は1970年代でニクソン・ショックが起き、その前は大恐慌だ。過去2回は倍率が2倍割れまで下がり、通貨制度が大きく揺らいだ点で共通する。

グリーンスパン氏はカナリアに例えた際、金でしか対外決済ができなかった戦時下のドイツをひもとき、金は「究極の決済手段」だと説いた。自身がとった金融緩和がリーマン・ショックの遠因ともされた同氏。いずれ通貨が揺らぐ時代が来るとどこか胸の内にあっただろうか。それから15年。金が発する警鐘の音は一段と大きくなっている。』

この記事で紹介している「ダウ・金倍率」は以前から何度か著書やT-Modelコラムで使用する指標だが、拙著『新しいマネーの教科書~暴落はまだ終わっていない!』のP200『「デフレ」か「インフレ」か、それとも通貨制度変更か』でもご紹介しているので是非参考にしていただきたい。
『かつて「NYダウ/ゴールドレシオ」が下落したのは、1929年のピーク19倍から33年のボトム2倍に、66年のピーク29倍から80年のボトム1.2倍になった時。ピークからボトムに向かう過程で、ともに通貨制度を変更しています。前者では、世界恐慌の拡大により、金本位制に代わって管理通貨制度の時代となり、後者は71年のニクソン・ショックによって、固定為替相場制から変動為替相場制になりました。

見ておわかりのように、「NYダウ/ゴールドレシオ」は03年1月まではNYダウとの連動性が極めて高い指標でした。しかしその後、両者は大きく乖離していきます。この場合、NYダウの価格がおかしいのか、それともNY金価格がおかしいのか?もちろん、NYダウが金融緩和の影響でおかしい価格まで押し上げられているのは明らかです。

「NYダウ/ゴールドレシオ」は11年8月6.17倍をボトムに18年9月22.2倍まで反発していましたが、再度下落し始めています。このまま下落が続くようだと、NYダウとNYゴールドの大きな乖離はますます広がり、どこかで限界を迎えて、NYダウが大暴落する近未来の可能性が高まっています。同指標から目が離せなくなってきています。』と指摘た。

「NYダウ/ゴールドレシオ」は「トランプ関税ショック」で今年4月14日週11.7倍まで急落した後、一旦は下落が止まったものの先週9月22日週12.2倍と4月ボトムに再び接近している。実は、この11倍~12倍の水準は歴史的にも重要な節目で、何故なら、2008年にこの水準を割り込んだ途端、「リーマンショック」に発展したからである。だからこそ、株高で実体経済を覆い隠そうとしてきた当局からすれば、どうしてもこの11倍~12倍の水準は死守しなければならない。ただ、それが限界に達したと当局が考えれば、逆に、自らのタイミングで「〇〇ショック」を仕掛けてくるかもしれないだろう。仮に、その「〇〇ショック」が起こされた場合、次に注目すべきは「リーマンショック」の時期に付けた2011年8月15日週5.8倍のボトム水準。当時、この水準で止めることが出来なければ、3回目の「通貨制度」の変更に発展した可能性があるからである。現在までそれを先送りしてきたに過ぎず、現在の金価格の急騰は別の見方をすれば、「通貨制度」の変更を催促しているようにも見えてくる。

T-Modelが「NYダウ/ゴールドレシオ」を最初にご介したのは2012年1月に上梓した『そして大恐慌が仕組まれる』(ビジネス社)の『「NYダウ/ゴールドレシオ」が告げる近未来』だった。13年前に何故、『そして大恐慌が仕組まれる』の題名を付けたのか、その答えが分かる近未来がいよいよ近づいているのである。

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