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第337回:片山財務相 ドル円実需10倍越え 投機的動きに警戒感

第337回:片山財務相 ドル円実需10倍越え 投機的動きに警戒感

片山財務相“円安は現在の経済状況反映せず” 投機的動きに警戒感

2025年11月30日FNNオンラインは『片山さつき財務相“円安は現在の経済状況反映せず” 投機的動きに警戒感』を報じている。

『片山財務相は30日朝のフジテレビ「日曜報道 THE PRIME」で、為替がドルに対して円安水準で推移していることについて、現在の経済状況を反映した動きではないとの見方を強調しました。 片山財務相は為替の現状について「財務相は水準については決してコメントしない。それ自体が大変大きな動きを作ってしまうので。ただ、乱高下してる、特に今の場合はこちらにいってるわけですが、それ自体が今のファンダメンタルズ(経済の基礎条件)で動いていないのは明確です」と述べた上で、「今の為替市場全体の円ドルの規模は、実際の需要の10倍を超えている」として、投機的な動きに警戒感を示しました。 為替介入の可能性をめぐっては、日米財務相共同声明に基づき無秩序な動きに対処するため、あり得るとの考えを改めて示しました(途中略)。』

片山財務相は『今のファンダメンタルズ(経済の基礎条件)で動いていないのは明確』『今の為替市場全体の円ドルの規模は、実際の需要の10倍を超えている』などこれまでの財務大臣では答えられない投機的な動きについて警戒感を強めている。

また、日銀の「早期利上げ」観測を後押しする発言をするかが注目された12月1日に開催された植田日本銀行総裁の名古屋市での金融経済懇談会では、『18、19日に開催される金融政策決定会合で「利上げの是非について適切に判断したい」と述べた。判断材料として「企業の賃上げスタンスについて精力的に情報収集している」と語った』と語った。この講演を受けて、金融市場では日銀の利上げ観測が高まったと判断し、10年債利回りは一時、前週末終値と比べて0.045%高い1.850%に上昇、30年債利回りも一時、前週末終値比+0.027%の3.396%に上昇し、ドル円は155円台前半まで円高・ドル安が進んだ。

そもそも世界でも珍しい「実質政策金利」を大きくマイナス圏に放置している日銀の姿勢は「円キャリートレード」を支えるためかと見られてもおかしくない。25年3月3日、トランプ米大統領は関税を引き上げる理由を説明する際、 「中国とともに日本が通貨安誘導してきた」と問題視する発言して、T-Model理論の「人工的円安」説を暴露した。「(関税はそれに)迅速かつ効率的に公平性をもたらす」ために導入するとも強調した。ただ、日銀が突然政策金利を引き上げると、「円キャリートレード」の巻き戻しから「令和のブラックマンデー2.0」が発生するリスクがあるため、日銀単独では政策金利を引き上げる判断ができない状況に追い込まれている可能性もある。それだけ、日本発の「円キャリートレード」に世界の相場が、特に、米国相場の命運がかかっていることにどれだけの人が気づいているだろうか。過剰流動性に敏感な資産である「ビットコイン」が10月6日史上最高値12万6186ドルから11月21日安値8万697ドルと、8万ドル大台割れまで-36%下落したのは「円キャリートレード」の巻き戻しの兆候との見方も海外で出始めている。

日本発の「円キャリートレード」の規模があまりに巨大であるため、「円キャリートレード」の巻き戻しを阻止しようとする抵抗は今後も暫く続く可能性はあるが、過去、現在のように日銀の「実質政策金利」がマイナスのときにどのように解消してきたかを振り返ると、いずれも「〇〇ショック」が起きて消費者物価が急低下するかたちで「実質政策金利」のマイナス金利が解消している。今回も「〇〇ショック」が起きなければマイナス金利は解消できないのだろうか。

実は、日銀による現金供給も円ベースで減少しており、これも円安を起こしているもう一つの要因である。「実質政策金利」のマイナス金利とマネーの両面から「円キャリートレード」のために円安にしている実態が明らかだが、日本では通貨安による「輸入インフレ」で株高を演出すると同時に、インフレによる実質「ステルス増税」が同時に行なわれている。さて、人為的な「〇〇ショック」はいつ、どのタイミングで実施してくるのだろうか。

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