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第338回:悪魔の金属 銀価格の異常な上昇いつまで上がり続ける?

第338回:悪魔の金属 銀価格の異常な上昇いつまで上がり続ける?

「悪魔の金属」の一つである2025年銀価格が初めて100%の上昇を記録

2025/12/4日経新聞に『金・銀に投資マネー流入~利下げ観測やFRB人事巡り思惑 AI株から資金シフト』が報じられている。

『調整が続いていた金(ゴールド)や銀(シルバー)などの貴金属が再び投資マネーをひき付けている。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測や議長人事を巡る思惑から現物資産の魅力が高まっている。高値警戒が広がる人工知能(AI)関連株から資金が貴金属にシフトしているとの指摘も出ている。

「悪魔の金属」。欧米金融市場では価格変動の大きい金属をこう称することがある。銀もその一つだ。銀価格の国際指標の一つ、ロンドン現物価格は11月28日、前日比3ドル(5.8%)高い1トロイオンス(約31.3グラム)56.52ドルまで急伸した。その後も10月17日に付けたこれまでの最高値の54.47ドルを超え、12月3日アジア時間の取引では上値を58.94ドルまで押し上げた。年初から2倍以上に上昇したことになる。

10月に銀価格が最高値を更新した際には、米関税への警戒感などから現物取引の中心地であるロンドンで歴史的な品不足が起きていた。需給はその後は緩和したが「供給量の増加など問題の根本的な解決には至っておらず、銀価格に対する市場の目線は切り上がったままだ」(マーケットエッジ小菅努代表)。(途中略) 昨年末比の上昇率を見ると直近のAI株と貴金属の動きが対照的だ。米半導体大手エヌビディアが伸び悩む一方、銀も金も再び上げ、動きが二極化している。(途中略)』

この記事で紹介されている銀価格が急騰した「11月28日」に何が起きたのだろうか。実は、取引所運営会社の米CMEグループで11月28日にシステム障害が発生。 10時間以上も市場が稼働せず、外国為替、コモディティー(商品)、国債、株式の先物取引が停止した。 データセンターの冷却問題が原因としているが本当なのだろうか。もう一つ、気になるのが、銀のCME 2026年3月限先物契約の現物受渡請求が4万件に達すると伝えられている。近年の最高受渡請求件数は、世界中がロックダウン状態にあった2020年7月の11,458件の3倍以上で、来年3月に向けて更に上昇する可能がある。今回の10時間に及ぶシステム障害もデータセンターの冷却問題というよりはこのような現物受け渡しによる銀価格の急騰を「冷却」するために恣意的に行われた可能性も否定できないだろう。

2025/10/20『銀価格が45年振りに過去最高値更新』のT-Modelコラムにおいて、

『金(ゴールド)に続き、銀(シルバー)も50ドルの節目を超えて、約45年ぶりに史上最高値を更新したが、どこまで上昇するかが気になる。以前から、金・銀はインフレヘッジで買われていることから米CPIを織り込む水準が目途と考えており、その観点では最終的に銀は80ドル近くまで上昇してもおかしくない。ただ、T2の年足上値目標値を上回ったことから一旦、調整局面が入る可能性もあるため注意は必要だろう。

それで一つのヒントになるのが株式市場との比較で、『NYダウ/NY銀』比率は銀価格と逆相関になっているからである。同比率は直近25年9月994.79倍で、22年8月1768.54倍から急落する過程で銀価格が急騰している。つまり、同比率はどこまで下落するかが、銀がどこまで上がるかを意味する。過去、銀価格がピークを打った時期に同指標は1980年24.45倍、2011年287.81倍でボトムを付けており、そのボトムを結んだラインを今回割り込むかが注目される。仮に、それが起きると銀価格は上昇が加速し、80ドルへ上昇する可能性も高まるがことになるため、同指標からは目が離せなくなってきている。』と指摘した。

『NYダウ/NY銀』比率は直近12月23日週815.3倍まで急落し、「銀価格がピークを打った時期に同指標は1980年24.45倍、2011年287.81倍でボトムを付けており、そのボトムを結んだラインを今回割り込むかが注目される。」と指摘したラインを割り込み、「リーマン・ショック」が始まった水準に達している。つまり、NYダウが下落するか、銀が更に上昇するかで、「〇〇ショック」が始まることを示唆することになる。現在の株価上昇も、当局が「〇〇ショック」が起こらないように抵抗していることが一因だが、実は、「リーマン・ショック」時も今回と同様な抵抗が見られた後、最終的には「リーマン・ショック」が収まる2011年4月まで銀価格は高騰した。今回も「〇〇ショック」が起きると、それは銀急騰の始まりに過ぎず、『NYダウ/NY銀』比率 がボトムをつけるまで銀価格は上がり続けることになるのではないだろうか。

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