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第339回:金とS&P500 過去50年で初めて同時に爆発的上昇

第339回:金とS&P500 過去50年で初めて同時に爆発的上昇

「金とS&P500種株価指数は過去50年で初めて、同時に爆発的に上昇」

2025年12月11日日経新聞に『「金と米株、爆発的上昇」~BIS、同時バブルを警戒』が報じられている。

『国際決済銀行(BIS)は8日発表した四半期報告書で2025年にいずれも最高値を更新した金と米国株の同時バブルの可能性を指摘した。「金とS&P500種株価指数は過去50年で初めて、同時に爆発的に上昇している」という。過去の似た局面である1980年などには「大きな調整がその後に生じた」として警戒感を示す。

金の価格は9日時点で2024年末比で約6割高い。AI(人工知能)相場が続いた米国株はS&P500種株価指数が同16%、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は22%上昇したものの、金には及ばない。金価格急騰の背景には個人投資家からの大規模な資金流入がある。BISは「個人の熱狂と容易に値上がり益を得たいとの欲求で金にマネーが入ってきた」と指摘する。安全資産とされてきた金の立場が変質した可能性があるという。(途中略)』

2025/10/6『「金と株の同時上昇はまれな現象」だが、何を示唆しているのか?』のT-Modelコラムにおいて、

『記事にある「金と株の同時上昇はまれな現象」である。危機とリスク選考が同時に進行することが珍しいためで、直近では1971年8月15日にニクソン大統領がドルと金の交換を停止した1970年代初頭に見られた現象だが、その時は悪い結末を迎えた。1972年にインフレ率が低下するなか株式が上昇、ただ1973年にはインフレが再加速し、FRBが1年で政策金利を2倍に引き上げたことでS&P500は半分になった。

T-Modelでは、以前から「金と株が同時に上昇する」不自然さに気が付くべきと警鐘を鳴らし、この2つの指標を合成したドルの価値低下分を除いた実質的な株価を示す「NYダウ/ゴールドレシオ」を2012年からご紹介してきた。「NYダウ/ゴールドレシオ」は「トランプ関税ショック」で今年4月14日週11.7倍まで急落した後、一旦は下落が止まったものの先週末10月3日週12.0倍に低下し、再度、4月ボトムに接近している。実は、同指標の「11倍~12倍」の水準は歴史的にみても重要な節目で、2008年はこの水準を割り込んだ途端、「リーマンショック」に発展した。それ以前も「11倍~12倍」を割り込むと、1973年には「第一次オイルショック」、1929年には「世界大恐慌」に突入するシグナルとなっている。だからこそ、株高によって実体経済を覆い隠そうとしてきた当局からすれば、どうしてもこの「11倍~12倍」の水準は死守しなければならない。今後、直近ボトムの4月14日週11.7倍を何がなんでも死守すると予想されるが、仮に、それが限界に達したとき、当局は逆に、自らのタイミングで「〇〇ショック」を仕掛けてくるのではないだろうか。

更に、その「〇〇ショック」が起こされた場合、次に注目すべきは「通貨制度」の変更となるだろう。「リーマンショック」の時期に、1929年「世界大恐慌」や1973年「第一次オイルショック」の両時期のように3回目の「通貨制度」変更に発展する可能性があったが、2008年から始めた「QE」によって同指数は2011年8月15日週5.8倍のボトム水準で一旦、止められ、「通貨制度」変更が先送りされたからである。現在の金価格の急騰はある意味、「通貨制度」の変更を催促しているようにも見えてくる。そろそろ「金・銀」と「株式」が同時に急騰している不自然さに気が付くときが近づいている。』

冒頭の記事にあるように、BISは過去50年間において、金と株式が同時に「爆発的な領域」に入った唯一の時期だと指摘し、「爆発的な上昇期の後、バブルは通常、急激かつ迅速な調整によって崩壊する」と警告した。

T-Modelは誰よりも早く、「金と株が同時に上昇する」不自然さに気が付くべきと警鐘を鳴らし、その複雑な問題を解くカギは「NYダウ/ゴールドレシオ」であることを指摘し続けてきた。そして、T-Model理論では、同指標の「11倍~12倍」の水準は歴史的にみても重要な節目で、この水準を割り込むと「〇〇ショック」が起きることを発見した。

「NYダウ/ゴールドレシオ」は先週末12月12日週11.2倍と重要分岐点である「11倍」に接近し、危険水域に近づいている。10月第二週に10.8倍と「11倍」を下回ったと途端、NYダウを吊り上げると同時に、金価格を4000ドル割れまで急落させて、「11倍」割れは10月第二週の1週だけで「脱出」させることに成功した。

今後も当局は「11倍」割れが起きると、同様なオペレーションを行うことが予想されるが、何か影響で制御ができなくなり、10月第二週に記録した直近ボトムの10.8倍を割り込んだ途端、同指標は急落して「〇〇ショック」に発展する可能性が高い。実際に「〇〇ショック」が始まると注意が必要なのが、ドルキャッシュの需要急増から高パフォーマンスの金・銀の利益確定急増で急落調整が予想されること。実際、「リーマンショック」時にも金・銀が利益確定で半年ほど低迷していたからである。

現在のマーケットは、誰にでも見ることができる株価が「NYダウ」で、誰もが見ることができない真実の株価が「NYダウ/ゴールドレシオ」と複雑化しており、最終的には、真実の株価である「NYダウ/ゴールドレシオ」にNYダウは収れんすることは歴史が証明する。頭の中でこの切り替えができない多くの人々は騙され続ける時代が、特に、今8月以降、始まっている。

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