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『空室率、10年ぶり高水準~都心オフィス6%超』


『空室率、10年ぶり高水準~都心オフィス6%超』

2023年9月8日日経一面に『空室率、10年ぶり高水準~都心オフィス6%超』が報道されている。

『東京都心のオフィスビルの空室率が10年振りの高水準に迫っている。在宅勤務の定着やオフィスの集約で都心の空室率は8月までの供給過剰の目安とされる5%を31か月連続で上回った。賃料が3年前より約3割下がった地域も出てきた。不動産各社は新興企業など新たな借り手を取り込む。日本よりも空室率が高い米主要都市ではオフィスが住宅に転換されている。空室率の高まりは日本でもオフィスをホテルなどに変える動きへの契機になる。

オフィス仲介の三鬼商事(東京・中央)によると東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス空室率は8月時点で6.4%だった。大阪は4.6%、名古屋は5.5%と、他地域もコロナ前水準を超えて推移する。三鬼商事と日本不動産研究所は2023年末には6.6%と10年振りの高水準に達すると予測する。27年に都心5区空室率は7.2%と見込む。森トラストの調査によると、23区内で延べ床面積1万平方メートル以上のオフィスビル供給は面積ベースで23年に前年比2.7倍の130万平方メートルと3年ぶりの高水準に達する見通し。25年はさらに141万平方メートルの供給が予定される。

コロナ禍から需要は回復しているが、供給に追いついていない。背景に在宅勤務の一定程度の定着がある。東京都の調査によると、都内企業のテレワーク実施率は7月で45%を超える。6割を超えたピーク時よりは下がったが、コロナ拡大前の20年3月(24%)を大きく上回る。(途中略)』

2022/07/25『新築オフィス空室率がリーマンショック時の4割に急上昇』のT-Modelコラムにおいて、

『この記事で指摘する『新築ビルの空室率』は極めて重要な指標である。なぜなら、過去、この「新築ビルの空室率」は全体の「空室率」の先行指標となっているからである。

2001年以降で「新築ビルの空室率」が約35%に達したのは、02年7月34.52%、09年3月34.33%の2回で、その後、全体の空室率は03年8月8.7%、11年3月9.19%まで上昇している。「新築ビルの空室率」が約35%に上昇した過去2回と今回の共通点は、「ITバブル崩壊」や「リーマンショック」、そして、今回は「コロナショック」後といずれも大きなショックの後に発生している。ただ、過去2回と今回の違いを挙げるとすると、今回は全体の空室率が過去の平均レベルで止まり、「新築ビルの空室率」との乖離が大きくなっている点である。世界の中央銀行の巨額な緩和マネーで「コロナショック」を一旦、強引に止めたことがこのような乖離を大きくしている原因だが、今後の注目は、緩和マネーが縮小する過程でこの乖離がどのように縮小してくるかである。

つまり、全体の「空室率」が過去の不況のように8%超までいつ、どのように上昇してくるかということである。何故、この全体の「空室率」が重要なのか?というと、過去、この全体の「空室率」が株価との連動性が極めて高い指標だからである。先行指標でもある「新築ビルの空室率」が示唆するように、今後、全体の「空室率」が追随する動きが起きれば、日本株の暴落は避けられないだろう。コロナ禍による出社制限やリモートワーク、そして郊外へのオフィス移転だろうが、またオフィスの新規大量供給だろうが、理由はどうであれ、「新築ビルの空室率」に追随する全体の「空室率」がどのようなかたちで、いつ、どこまで上昇するかが重要なのである。』と指摘した。

冒頭の記事は「都心平均空室率」が10年振りの高水準であることを指摘しているが、それより注目しなければならないのは「都心新築ビル平均空室率」である。T-Modelコラムで指摘した22年8月42.1%で一旦、ピークを打った「都心新築ビル平均空室率」だったが、23年8月42.7%と、再び、4割超に急上昇しているからである。2度目の4割超の上昇は今後、平均空室率が急上昇する可能性を示唆すると同時に、中小を中心にオフィスの淘汰が進む可能性が高まる。また、記事では「都心平均空室率」が2023年末6.6%、27年7.2%との予測を紹介しているが、過去の例ではそれでは済まず、+1σを超える8%台に上昇する可能性の方が高いような気がするが。そして、その時、過去、「都心平均空室率」と逆相関の関係にあった株価はどのような動きとなるのか。今から興味が湧いてくる。

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