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投機筋ポジション円買い優勢 危機が始まる?

投機筋ポジション円買い優勢 危機が始まる?

『投機筋ポジション』は円安リバウンド終了を示唆?

2025年1月28日日経新聞に『投機筋、円買い優勢6週ぶり~米インフレ懸念一服で』が報じられている。

『投機筋の円売りが一服した。米商品先物取引委員会(CFTC)によると、ヘッジファンドなど非商業部門(投機筋)のドルに対する円の売り越し幅は21日時点で1万4673枚(約1800億円)だった。6週ぶりに、円売りよりも円買いの方が優勢な週となった。トランプ米大統領が世界一律関税の導入を見送った結果、市場では米インフレ再燃への懸念が一服し円を買い戻す動きが広がった。

14日時点の売り越し幅は2万9411.枚と、2024年11月以来の規模に膨らんでいる。トランプ氏は20日の就任式でメキシコやカナダに25%の追加関税を課す方針を示したが、市場で不安視されていた世界一律の関税引き上げは見送った。強硬な追加関税で米インフレが再燃し米金利が高止まりするとの思惑は後退した。

日銀の利上げ観測が影響した側面もありそうだ。日銀は24日まで開いた金融政策決定会合で、政策金利を0.5%に引き上げることに決めた。日米金利差の縮小が円高・ドル安を促すとの思惑から、投機筋がそれまでに積み上げた円売り・ドル買いの持ち高を会合前に解消した可能性がある。』

投機筋の円ネットポジションは1月28日週-959枚と5週連続売り越しながらも、1月13日週-29411枚の直近ピークからは-96%に大幅に縮小、もうすぐ円買いに転換する可能性も出てきている。

2024/08/19『史上2番目の規模まで「円売りポジション」を膨らました投機筋が3年5カ月ぶりに円買い越し』のT-Modelコラムにおいて、

『T-Model理論『円キャリートレード指数』で最初に最高となる1998年1.44倍を記録した時期を振り返ると、「ドル円」は98年8月14日週147.68円をピーク→99年1月15日週108.17円(約-26%の円高局面)→99年5月17日週124.79円(約+15%円安局面)に一旦、反発→再び99年11月26日週101.22円(約-19%の円高局面)と推移して、最終的にはピークから約-31%の円高局面となった。

その過程で98年に「LTCMショック」「ロシア危機」が起き、その金融危機を覆い隠すように「ITバブル」を起こして延命、その反動で「ITバブル」崩壊が起きている。今回も「コロナショック」を覆い隠すかのように「AIバブル」を形成して延命している点は「98年~2000年型」の「円キャリー トレード」崩壊と共通している。だが、今年は11月に米国の大統領があることから「07年~08年型」の「円キャリー トレード」崩壊ように、「円売りポジション」が史上最高の07年6月25日週-188077枚まで積み上がった後、「約2ヵ月」後の07年8月24日週~8月31日週に「円買いポジション」に転換、その後一旦、07年11月9日週まで約3か月間「円売りポジション」に戻り、再び08年6月20日週まで約7か月間「円買いポジション」も想定しておく必用がありそうだ。

今回も史上2番目の規模となる18万4223枚の円売り越しを「約1ヵ月」で「円買いポジション」に転換したが、ここから11月の米国大統領選挙のために約3か月間、投機筋が強引に「円売りポジション」に再び戻すことも想定されるからである。「98年~2000年型」か、「07年~08年型」か、どちらの「円キャリー トレード」崩壊過程を辿るのかは今年の最大の注目点になるかもしれない。 』と指摘した。

まだ、「円キャリー トレード」崩壊を何とか食い止めて、本格的な円高局面入りを回避している。だが、投機筋はこのコラムで指摘したように「07年~08年型」の動きとよく類似した動きをしてきている。具体的には、24年12月23日週157.87円までリバウンドした現在の局面は、リーマンショック直前に08年8月4日週110.16円までリバウンドした時期と重なっており、その後、円買いポジションが増えていく過程で円高が再度、加速する可能性を示唆する。先週1月28日週-959枚のごく僅かな円売りポジションまで縮小したが、それは「円売りジション」がそろそろ限界にきていることを示唆し、「07年~08年型」のように、リバウンド後に円買いポジションに転換すると円高が加速していることからも重要な局面にさしかかってきている。そして、それは何かの危機が始まる合図を意味するかもしれないからである。

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