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日経平均 ダイヤモンドフォーメーション 天井圏か?
日経平均 ダイヤモンドフォーメーション 天井圏か?
「小さなM字」と「大きなダイヤ」
2025年1月11日日経新聞に『「小さなM字」と「大きなダイヤ」 日経平均の弱気映す』が報じられている。
『10日の東京株式市場で日経平均株価は414円(1%)安の3万9190円で引けた。2024年12月の米雇用統計発表を前に投資家の手控え感が強かった。株価チャートは短期で「M字」、長期では「ダイヤモンド」の形を描き、それぞれ弱気サインを示している。日経平均の日足のチャート上では、投資家の弱気心理を映すかのように小さなM字が出現した。
終値ベースで24年12月27日(4万0281円)と25年1月7日(4万0083円).に2つの高い頂点を付けたものの、10日までの下落で谷間にあたる大発会の6日(3万9307円)を下回った。直近での高値更新の流れを2度阻まれ売りに押されたことを示し、下落トレンド入りを示唆する「ダブルトップ」が完成した。
みずほ証券の中村克彦マーケットストラテジストは、より長期で「ダイヤモンドフォーメーション」が形成されたと指摘する。24年3月22日(4万0888円)、7月11日(4万2224円)、12月27日(4万0281円)の高値と、過去最大の下げ幅を記録した8月5日(3万1458円)の安値を結ぶと「ひし形(ダイヤモンド形)」が浮かび上がる。長い目でみた上昇局面を経た段階では、天井圏で現れる弱気サインとして知られる。』
2025年最初の取引となる大発会の6日の日経平均は24年末比587円安(-1.5%)の3万9307円で終えた。大発会での下落率は20年以来、下落幅では08年以来の大きさとなった。20年はコロナショックの年、08年はリーマンショックの年で、どちらにしても不吉な大発会となっている。
ただ、翌7日は700円を超える急騰をみせたことで、ロケットスタート再来への期待が高まったが、日経平均の寄与度トップのファーストリテイリング急落で、ロケットスタート再来への期待は萎んでいる。昨年24年1月4日の大発会こそ下落したものの、翌5日からは日経平均は6日間続伸し、10日には33年振りに節目の3万4000円を上回り、12日には3万6000円に接近した。24年1月の株価指数オプションのSQ算出では、前の日に決算を発表したファーストリテイリングが一時7%上昇し、指数を大きく押し上げたが、25年は1月10日の1月SQ算出だったが、ファーストリテイリングの株価は1年前とは逆に、約7%の急落となったからである。
また、米国株も昨年12月の米追加利下げ以降、米長期金利がして変調をきたしている。25年1月10日に米国の10年債利回りが24年5月以来の4.79%に、また30年債利回りが24年4月末以来の5.00%台に上昇した。足元の米長期・超長期金利上昇の背景はトランプ次期米政権の関税強化や大型減税によるインフレ再燃、財政拡張への懸念から債券売りが膨らんでいるためで、インフレがスタートした2000年以降、10年債利回りの最高値は23 年 10月4.99%台、30年債利回りが23 年 10月5.02%台だが、その最高値更新が目前に迫っている。今回の米国債利回り上昇が従来と大きく異なる点は、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月18日に、2020年3月以来、4年半振りに政策金利を通常の2倍にあたる0.50%幅から引き下げ、その後、11月7日に0.25%幅、12月18日に0.25%幅を引き下げてトータル1.00%幅を引き下げたものの、逆に、10年債利回りは9月16日3.61%台から+1.18%幅上昇、30年債利回りが9月16日3.93%台から+1.07%幅上昇と、政策金利引き下げ幅分上昇する史上初の「珍現象」が起きていることである。
昨年までは大きく異なる年始の動きは、やはり「戦後80周年」「プラザ合意」から40周年、そして来年2026年はアメリカ建国1776年から250周年を迎えるためで、「ドル基軸通貨」に何らかの変革が起き、良くも悪くも、金融市場や経済に大きな影響をもたらす出来事が起きる可能性があることを示唆する。そして、それは1月20日のトランプ新政権スタートから始まる。