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相場格言「銃声が鳴ったら買え」!


相場格言「銃声が鳴ったら買え」!

2022年2月26日日経夕刊に『「銃声は買い」動いたマネー』が掲載されている。

『相場格言「銃声が鳴ったら買え」で驚異的な戻りをみせた24日に続き、25日の米国株も上昇した。経験則通りの動きに、市場ではひとまず安堵感が出ている。

ロシアがウクライナとの停戦交渉に応じる構えをみせ、25日のダウ工業株30種平均は前日比834ドル高と大幅に続伸した。ロシアのウクライナ侵攻前には相場下落を見越して売りの持ち高が膨らんでいた。QUICK・ファクトセットによると、世界最大の上場投資信託(ETF)である「SPDR(スパイダー)S&P500」の発行済み口数に占める空売りの比率は昨年末の13%台から16%台に上昇。主力ハイテク株で構成するETF「インベスコQQQトラスト」でも昨年末の10%台から14%台に高まっていた。スパイダーS&P500の場合、過去数回の調整局面ではおおよそこの比率が17%近辺で相場が底入れしていた。空売り比率と相場の関係をみる限り、一段安を想定してさらに攻めるのは売り方にとっても怖かったといったところになる。

ここに24日のような急激な相場の戻りが生じると、一気に買い戻しが発生する。同日のナスダック総合株価指数の日中安値から高値までの戻り率は7.1%と、新型コロナウイルスの感染拡大直後の2020年3月18日以来の大きさだった。ショート(売り持ち)がたまっている状態で大口の買い戻しが入れば、加速度的に別の投資家の買い戻しも巻き込む。こうした動きは25日も続いた。

(途中省略)

緩和マネーの黒子の役割も大きい。米連邦準備理事会(FRB)が余剰資金を吸収する「リバースレポ」にはMMF(マネー・マーケット・ファンド)などにより1.6兆ドルと過去最高水準の資金がいまだに滞留する。市場では株式相場が下落した後、大きく戻して終えた日はこのリバースレポの残高が減少している点に着目。24日の場合、880億ドル(約10兆1700億円)が減少。減少した一部が株式市場に流入し、相場を支えているとみられる。こうした動きは相場の下値抑止力として働く。

ウクライナ問題が最終的にどう決着するかは流動的だ。ただ、投資の観点から地政学リスクは株式相場に大きく影響しないとの見方が強まったのは確かだろう。米主要株価指数が24日に付けた取引時間中の安値をウクライナ問題の影響だけで下回ることはなさそうだ。』

まず、冒頭の記事で指摘しなければいけない点は「MMF(マネー・マーケット・ファンド)などにより1.6兆ドルと過去最高水準の資金がいまだに滞留する。市場では株式相場が下落した後、大きく戻して終えた日はこのリバースレポの残高が減少している点に着目。24日の場合、880億ドル(約10兆1700億円)が減少。減少した一部が株式市場に流入し、相場を支えているとみられる。こうした動きは相場の下値抑止力として働く。」である。

2022/01/24『過去最高水準に積み上がったMMF残高が示唆することは?』のT-Modelコラムにおいて、

『今回、何故、このMMFの統計をご紹介したかというと、一部の投資家にこの過去最高水準のMMFが存在するため、仮に株価暴落が起きたとしても、再び上昇してくると楽観的見通しの根拠としているためである。MMF残高とNYダウを比較すると、確かに、リーマンショック前までは株価水準に連動するかたちでMMFは積み上がり、ITバブル崩壊やリーマンショックの後の株価上昇の下支えとなってきたかもしれないが、今回は株価水準にMMF残高が付いていっていないことが理解できる。つまり、MMFが待機資金として株価を下支えするには、株価がかなり下がらないと動かない可能性もあり、警戒しておかなくてはならない。このMMF残高と株価を見ても、今回の米国バブルがいかに異常であるかが理解できるのではないだろうか。 』と指摘した。このようなミスリードの報道には騙されないことである。

もう一つは、ワーテルローの戦いの際にいち早く買いに動いたというネイサン・ロスチャイルドは「銃声が鳴ったら買え」、こんな有名な相場格言を残しているが、今回はそうは単純ではなさそうであるという点である。

2022年2月22日日経新聞『銃声より怖い米景気~市場が引き締めに身構え、「18年型株安」再来も』において、

『では投資家は何を警戒しているのか。米景気の悪化だ。米国が金融・財政政策に失敗して景気を冷ませば、ウクライナ以上のリスクになる。米景気鈍化への警戒は日本株にも波及し、機械株が下げ止まらない。経済正常化や脱炭素化が追い風なのに、機械株指数は昨年来安値に沈む。このままいけば、株式相場は「18年型株安」を繰り返す恐れがある。米中貿易摩擦の影響が顕在化する中でFRBは利上げに踏み切り、株価は年末にかけて急落した。18年の最大の特徴は米利上げで成長株が売られるとともに、景気敏感株も同時に売られたことだ。18年型株安が再来するのであれば、相場の底入れはしばらく先になる。「銃声が鳴ったら買え」の格言は、今回ばかりは忘れたほうがいいかもしれない。』と指摘する。

確かに、生活防衛の教室やセミナーで何度も指摘しているT-Model分析『米2年債/5年債/10年債/30年債』において、「18年10月に向けて各年限の利回り差がほとんどなくなったかたちに酷似している」ことからも「18年型株安」再来の可能性は高い。だが、当時と今回が大きく異なるのは「40年振りの物価上昇」である。ウクライナ問題次第では原油価格の更なる上昇を招き、金利を多少上げたところで物価上昇を止められないといったリスクを抱えている。

T-Model分析『米2年債/5年債/10年債/30年債』は18年10月の世界同時株安をピークに、20年3月のコロナショックまで金利は下がり続けたが、「40年振りの物価上昇」のなかでは「18年型の金利推移」となるとは考えずらく、「長短金利差収束」後にどのような金利推移となるかが楽しみである。そのときは少なくとも、「18年型株安」以上の衝撃がマーケットに走るのではないだろうか。T-Model分析『米消費者物価-米10年債利回り』が過去最大となっているからである。

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