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知らないと損!本格的な円高スタート完全予測

『円相場 潮目変わったか』?

2024年7月25日日経夕刊に『円相場 潮目変わったか』が掲載されている。

『24日のニューヨーク外国為替市場で円高・ドル安が進んだ。円相場は一時、1ドル=153円台前半まで上昇し、5月上旬以来、2カ月半ぶりの高値を付けた。7月上旬には162円近くまで下落していたが、わずか2週間で8円以上急騰したことになる。「我々は大きな通貨問題を抱えている」。円高のきっかけのひとつが、16日に公開された共和党のトランプ前大統領のインタビューだった。製造業大国の復活を掲げ、円安を名指しで批判するトランプ氏の発言が円買い・ドル売りの「引き金になった」(市場参加者)とされる。(途中略)

それでも円高・ドル安が衰えないのは、いまの相場には「トランプ・トレード」のような一時の流行だけでは説明しきれない勢いがあるからだろう。実際、米連邦準備理事会(FRB)が公表するドルの総合的な強さを示す「ドルインデックス」は7月1日がピークで、トランプ発言が伝わる前から下がり始めていた。相場の動きを素直に受け止めるなら、円高・ドル安の原動力は日米金利差だ。市場はFRBの9月利下げをほぼ100%織り込み、一時は5%を超えていた米2年債利回りは4.4%前後にまで下げた。トランプ氏とハリス氏のどちらが大統領になろうとも、この先の利下げという方向性は変えようがない。

日銀が遠からず追加利上げに動くとの観測も高まっている。政府・日銀による円買い介入とみられる動きもあり、投機的な円売りに歯止めがかかってきた。問題は、いまの円高の勢いがいつまで続くか。円買い介入をきっかけに円高方向に相場が振れたものの、しばらく時間をおいて再び円安が加速するという展開を繰り返してきた。円高が続かなかったのは、米経済が底堅く、FRBが利下げを先送りしてきたためだ。(途中略)』

2024/04/22『止まらぬ円安は本当に「ドル高主導」なのか?』のT-Modelコラムにおいて、

『ドルインデックスとドル円を比較すると、両者の乖離が極めて大きい。冒頭の記事で指摘する「ドル独歩高」が円安の要因ならこのような乖離が起きにくく、一つ考えられるのは「円キャリートレード」がドル高以上に円安を加速した可能性がある。過去、今回のような両者の乖離は、リーマンショック前の07年6月頃、LTCM危機の98年8月頃に起きており、大きな危機の前に起きる現象のようにも映る。それが何かは定かではないが、大量に溜まっている「円キャリートレード」の巻き戻しが起きて、危機を誘発するのではないだろうか。「ドル基軸通貨」体制の揺らぎは「戦争」「地震」を誘発し、同時に、「円キャリートレード」の巻き戻しが世界的危機の引き金を引く可能性にも注意すべき段階を迎えている。』と「円キャリートレード」が原因の一つと指摘した。

ご存知の通り、先週、「ドル円」は4月12日週以来、約3か月振りに151円台まで円高が進行、わずか2週間で10円以上円が急騰したことになる。日米双方で金融政策に転換が近いとの見方が広がるなか、年初から進んできた低金利の円を調達して高金利のドルで運用する「円キャリートレード」に巻き戻しの動きが出ている。日本では、政府・与党幹部かが相次いで日銀への金融正常化を求め、FRBが利下げに向かう中で日米金利差の縮小が意識されやすくなっている。 以前から何度かご紹介してきたT-Model理論『円キャリートレード指数』として開発したのが「ドル円/ドルインデックス」。同指標は7月5日週1.54倍と過去最高を記録した後、先週末7月26日週1.48倍まで低下した。ただ、T-Model理論『円キャリートレード指数』はまだまだ歴史的高水準を維持しており、本格的に「円の巻き戻し」が始まったとは言い難い。

1995年以降、T-Model理論『円キャリートレード指数』が歴史的ピークを打ったのは、1998年8月1.44倍を記録した時期で、「ドル円」1998年8月146円→1999年11月101円まで-30%の円高、次が2007年7月1.52倍を記録した時期で「ドル円」2007年6月123円→2011年10月75円まで-39%の円高となっている。今回はこの過去2回を上回る2024年7月1.54倍を記録したが、どこまで円高が進行するか。

ドル円の投機筋ポジションを振り返ると、2024年7月-18.4兆枚まで売られ、2007年6月-18.8兆枚以来、17年振りに過去最高に達していたが、先週までの円急騰で2024年7月1日週-18.4兆枚→7月22日週-10.7兆枚と、-41%の「円売りポジションの解消」が起きている。この過去最大の「投機筋の円売りポジション」と過去最高のT-Model理論『円キャリートレード指数』の時期がほぼ一致していることから、今回も07年の「円高修正」局面をなぞることが予想される。仮に、それが始まると市場には衝撃が起こるため、マーケットを操作してきた側は当面「抵抗」すること予想されるが、抵抗できなくなる近い将来も近づいているように思われる。

そこで、ドル円のT-Model理論「大台替えの法則」をチェックすると、短期の大台替えで、7月24日155円大台割れで下落スタート、150円大台割れでカウントダウンの下落局面、逆に、160円大台替えで仕切り直しとなる。長期の方向を示す月ベースの大台替えの法則では、23年10月に150円大台替えで仕切り直しが入り、24年6月に160円大台替えでカウントダウンの上昇局面入りに8ヶ月、従って、25年2月までに170円大台替えでカウントダウン継続を狙う時間帯に入った。逆に、150円大台割れで下落スタートとなる。これで、短期↓、長期↑となり、短期と長期の方向が逆になり、目先は乱高下の激しいかたちに変化しましたが、本格的な円高に入るには1ドル150円大台割れが必要となりそう。仮に、それが現実化すると、歴史的高値となっているT-Model理論『円キャリートレード指数』の巻き戻しが始まり、それは本格的な円高が始まることを意味することになるだろう。

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