塚澤.com最新ニュース
Home »
第371回:GDP インフレ率 アベノミクス以降最高の13%台
第371回:GDP インフレ率 アベノミクス以降最高の13%台
4〜6月GDPのインフレ率はアベノミクス以降、最高の13%台
2026年8月17日日経新聞は『4〜6月の実質GDP年率1.1%増 3四半期連続プラス』を報じている。
『内閣府が17日発表した4〜6月期の国内総生産(GDP)速報値は物価変動の影響を除いた実質の季節調整値が前期比0.3%増、年率換算で1.1%増だった。振るわなかった個人消費や設備投資を外需が補い、3四半期連続のプラス成長を確保した。QUICKが事前にまとめた民間予測の中心値は年率2.2%増だった。
前期比での実質成長率に対する寄与度をみると、内需はマイナス0.2ポイントで3四半期ぶりのマイナスとなった。輸出から輸入を差し引いた外需はプラス0.5ポイントで3四半期連続のプラスとなった。輸入減による外需の押し上げの影響が大きかった。輸入が1.5%減で2四半期ぶりのマイナスだった。ホルムズ海峡の事実上の封鎖による原油輸入の一時的な急減が響いた。輸入はGDPの計算から差し引くため、マイナスになればGDPを押し上げる要因になる。輸出は0.5%増と3四半期連続のプラスとなった。特許権の譲渡など研究開発サービスが増えた。GDP上は輸出に区分するインバウンド(訪日外国人)消費は9.7%減となった。6月の台風で航空便の欠航が相次いだ影響などがあった。
GDPの半分を占める個人消費は0.02%減と8四半期ぶりのマイナスとなった。4月から値上げがあったたばこが減った。高校での授業料の無償化が広がった影響で授業料も減少した。宿泊や飲食も振るわなかった。中東情勢の緊迫で消費者心理が悪化した影響もあるとみられる。(途中略)』
T-Model理論『名目GDP-実質GDP』で「インフレ額(率)」の推移を計算すると、26年4~6月23.5兆円(+13.9%)とアベノミクス以降、最高のインフレ率を記録した(25年4~6月19.1兆円(+11.7%)、7~9月16.2兆円(+10.0%)、10~12月23.5兆円(+13.4%)、26年1~3月19.1兆円(+11.3%))。この26年4~6月23.5兆円のインフレ額は前年比+22%の急増で、消費消費が8四半期振りにマイナスとなった原因の一つと考えられる。
実は、この「インフレ額(率)」を時間差で追いかけているのが日本の金利で、本日8月17日2.929%と、1996年9月以来、約30年振りの水準に急上昇している。次のターゲットは1996年3月に付けた節目の3.3%となりそうで、「目先は節目の3%台突入」も時間の問題と言えるだろう。以前から、T-Modelでは、『現在の金利急騰の原因は(人為的)円安による「輸入インフレ」が原因』と考えており、つまり、「円安→輸入インフレ上昇→長期金利上昇」と発展しており、この順番さえ理解できれば、「(人為的)円安」を止めるだけで、現在の「インフレ額(率)」は落ち着き、その後、日本の長期金利上昇も一巡すると考えられる。だが、1%台の消費者物価をインフレ率と信じている人々には何故、金利が急騰しているかが理解できないのではないだろうか。高市政権の「積極財政」が金利急騰の原因と考えている多くの人々は、どこまで金利が上昇するかも予測不可能なのではないだろうか。
8月4日、ベッセント財務長官は日経新聞の単独インタビューで、1998年以来の円買い協調介入の理由を「アジア通貨危機への波及懸念」と説明、また、「15年近い景気刺激策で日本経済は強固となり、アベノミクスの時代は終わった」と話した。米政府高官は「日本の金利は一種の世界のアンカー役だった」と語るように、米当局の懸念は日本円売りではなく日本国債売りにある。日本の金利がさらに上昇すると世界市場の「アンカー役」が崩壊するからである。T-Model理論『円安→輸入インフレ上昇→長期金利上昇』を理解する米国は過去、ドル円のトレンド大転換となった「協調介入」によって日本の金利上昇を止めようとしているが、後で振り返ったときに、今回もやはり「協調介入」がドル円の大転換となったと思えるときが来るのかが注目される



