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23年に東京23区で供給されるオフィスビル面積は過去20年間で最少の22年の2.7倍に


23年に東京23区で供給されるオフィスビル面積は過去20年間で最少の22年の2.7倍に

2022年9月16日日経新聞に『都心オフィスに「23年の崖」迫る~「東京ミッドタウン八重洲」完成 働き方多様化、供給は大幅増』が報道されている。

『都心部で大型オフィスビルの新規供給が再び増え始めた。三井不動産は東京駅前に超高層ビルの街区「東京ミッドタウン八重洲」(東京・中央)を完成させ、東急不動産は10月、旧九段会館を建て替えた新ビル(同・千代田)を開く。新型コロナウイルスを機に働き方が多様化するなか、オフィスの需要の推移に関心が高まっている。

東京ミッドタウン八重洲は六本木や日比谷に続く「東京ミッドタウン」を冠する3カ所目の施設。街区の中心は地上45階建ての「八重洲セントラルタワー」。オフィスが7~38階を占め、1フロアの広さは約4千平方メートルと東京駅周辺で最大級の広さだ。商業エリアのほか日本初進出の「ブルガリホテル東京」も2023年4月に開業する。

三井不ではコロナ禍後に完成する初の大型物件で、顔認証システムや非接触ボタンを備えた。同社の藤井拓也ビルディング事業三部長は15日開いた内覧会で、テナントは三井化学やダイキン工業、住友生命保険などが決まっているといい、「全面開業の23年3月までに全フロアの内定企業を決める予定だ」と語った。複数のオフィス仲介会社によると現状の入居企業は6割程度という。新型コロナ前であれば物件完成前に大半が埋まっていた可能性が高い。

不動産関係者が三井不の物件の行方に注目するのは、オフィス市場の先行きを占う一つの試金石と見ているためだ。都心部の市場はコロナ発生で一変した。オフィスビル仲介大手の三鬼商事(東京・中央)によると、都心5区の平均募集賃料はこの2年間で1割超下落した。森トラストは23年に東京23区で供給される大規模オフィスビルの面積は132万平方メートルと推計する。この20年間で最も少ないとされる22年の2.7倍に上る。供給過剰との懸念がくすぶる。

(途中略)

不動産業界で「23年問題」と警戒されるオフィスの大量供給だが、杞憂(きゆう)に終わることも少なくない。とはいえ環境への配慮など企業がオフィスに求める条件は厳しくなっている。23年以降の大量供給は既存ビルの新陳代謝を促す一因になる可能性がある。』

2022年7月25日『新築オフィス空室率がリーマンショック時の4割に急上昇』のT-Modelコラムにおいて、

『この記事で指摘する『新築ビルの空室率』は極めて重要な指標である。なぜなら、過去、この「新築ビルの空室率」は全体の「平均空室率」の先行指標となっているからである。

2001年以降で「新築ビルの空室率」が約35%に達したのは、02年7月34.52%、09年3月34.33%の2回で、その後、全体の平均空室率は03年8月8.7%、11年3月9.19%まで上昇している。「新築ビルの空室率」が約35%に上昇した過去2回と今回の共通点は、「ITバブル崩壊」や「リーマンショック」、そして、今回は「コロナショック」後といずれも大きなショックの後に発生している。ただ、過去2回と今回の違いを挙げるとすると、今回は全体の空室率が過去の平均レベルで止まり、「新築ビルの空室率」との乖離が大きくなっている点である。世界の中央銀行の巨額な緩和マネーで「コロナショック」を一旦、強引に止めたことがこのような乖離を大きくしている原因だが、今後の注目は、緩和マネーが縮小する過程でこの乖離がどのように縮小してくるかである。

つまり、全体の「空室率」が過去の不況のように8%超までいつ、どのように上昇してくるかということである。何故、この全体の「平均空室率」が重要なのか?というと、過去、この全体の「平均空室率」が株価との連動性が極めて高い指標だからである。先行指標でもある「新築ビルの空室率」が示唆するように、今後、全体の「平均空室率」が追随する動きが起きれば、日本株の暴落は避けられないだろう。コロナ禍による出社制限やリモートワーク、そして郊外へのオフィス移転だろうが、またオフィスの新規大量供給だろうが、理由はどうであれ、「新築ビルの空室率」に追随する全体の「平均空室率」がどのようなかたちで、いつ、どこまで上昇するかが重要なのである。』と指摘した。

冒頭の記事で指摘する『23年に東京23区で供給される大規模オフィスビルの面積は132万平方メートルと推計する。この20年間で最も少ないとされる22年の2.7倍に上る』の「供給過剰懸念」は全体の「平均空室率」の先行指標でもある「新築ビルの空室率」を急上昇させる危険がある。注目は「東京ミッドタウン八重洲」が全面開業する23年3月までに「新築ビルの空室率」がどこまで上昇するかで、それが全体の「平均空室率」をどこまで押し上げるかである。既に、直近22年8月の「新築ビルの空室率」は42.1%と、2002年以降の過去最高水準まで上昇し、全体の「平均空室率」も6.49%と、コロナショック後のピークである21年10月6.47%を上回り、今後、急上昇の兆しも表れている。当然だが、この「平均空室率」は「賃料」の先行指標でもあり、一坪当たり賃料は、直近ピークだった20年7月2.30万円から22年8月2.02万円まで-12%下落している。今後、全体の「平均空室率」が急上昇する過程で、「賃料」がどこまで下がるかも注目されるが、それはつまり、本来、連動すべき全体の「平均空室率」と株価、また「賃料」と株価の乖離がどのようにキャッチアップしていくかを意味する。「新築ビルの空室率」上昇→全体の「平均空室率」上昇→「賃料」の下落、と進む実体経済の悪化に対し、どこまで緩和マネーだけで株価は抗うことができるのか。世界的なQTの流れはその実体経済と株価の乖離を縮小させる過程なのである。

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