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第364回:ビットコイン下落米国株式市場の先行きを占う

第364回:ビットコイン下落米国株式市場の先行きを占う

『金・ビットコインに売り』はFRBが利上げに前向きだから?

2026年6月26日日経新聞に『金・ビットコインに売り~FRB、利上げ前向きの見方 「ドル安取引」逆回転』が報じられている。

『金(ゴールド)と暗号資産(仮想通貨)に売りが膨らんでいる。金は4000ドル、代表的な仮想通貨のビットコインは6万ドルと節目を下回った。米連邦準備理事会(FRB)が利上げに前向きになったとの見方から、ドル安を前提とした取引が巻き戻されている。

英LSEGによると、金価格の国際指標の一つロンドン現物価格は24日に1トロイオンス3958ドルまで下落した。4000ドルを下回るのは2025年11月以来7カぶり。ビットコインも5万9000ドル近辺まで下落し、24年10月以来1年8ヵ月振りの安値を付けた。

下落の背景は米ドルの価格下落に備えた「ディベースメント取引」の巻き戻しとの見方がある。25年にトランプ大統領が就任して以降、相互関税やFRBへの相次ぐ利下げ要求など、政策への不透明性が高まった。特定の国家に管理されてない「無国籍通貨」の面を持つ金やビットコインはドルから退避するマネーの受け皿になっていた。

転機となったのが6月16~17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)だ。同会合では参加者の政策金利見通し(中央値)が年内利上げへと傾いた。市場は年内1~2回の利上げを織り込み、ドル買いに弾みがついた。ドルの総合的な強さを示すドル指数は24日に101.8と1年1ヵ月振りの高値を付けた。金やビットコインは金利を生まないため、FRBの利上げ傾斜は資金流出につながりやすい。(途中略)』

2026/06/15『史上最高値から23%の急落している金価格は何を示唆しているのか?』のT-Modelコラムにおいて、

『金価格は今年1月29日に付けた史上最高値5262ドルから-23%急落している。冒頭の記事にあるように、イラン戦争の緊張と前々週末に米労働市場の強さを確認したことで米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに踏み切るとの観測が強まり、保有しても金利の付かない金が一段と売られていると分析している。

だが、金の下落は2008年の「リーマン・ショック」で市場が混乱に陥った時期にもよく似ている。当時、金価格は一時2008年3月に900ドル台まで上昇した後、10月には600ドル台まで約-30%急落した。米リーマン・ブラザーズが破綻申請したのは9月15日だが、株価下落が加速した10月以降も金も売られた。

水面下で起きていた金融危機で2008年3月以降、損失の穴埋めや追加証拠金(追証)発生で必要になった現金を確保するため金が売られたかたち。つまり、金を売って手元資金を確保する動きが見られ、実際、「ドルインデックス」は2008年2月安値73.6から11月高値89.2まで+21%の急上昇となっていた。現在もイラン戦争開始後に付けた2026年3月100台を先週6月11日高値100.3と再び付けて、高止まりしている。 だが、当時と異なるのはまだ株高を続いている点だが、株式市場に先行する傾向の強い「ビットコイン」は25年9月12万ドル台から26年6月6万ドル割れまで約50%暴落している。ちなみに、2008年9月の「リーマンショック」後、NY先物価格は2008年10月の600ドル台をボトムに2011年7月に当時の史上最高値1900ドル台と2.8倍に急騰している。仮に、2008年と同じ理由で金が下落しているとすると、水面下の危機が表面化したあと、金は急騰することになるが、どうなるだろうか。「ビットコイン」がボトムを付ける可能性が高い今9月頃にその答えが分かりそうである。』と指摘した。

冒頭の記事でも『米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに踏み切るとの観測が強まり、保有しても金利の付かない金が一段と売られている』といつもの分析だが、基軸通貨ドルに対する不安から「無国籍通貨」に退避したマネーが多少、金利が上がるからと金からドルに戻るだろうか。リーマンショック前にもあったように、何らかの危機に対する穴埋めにドルキャッシュが必要となり、25年に大きく上昇した金・銀を売却せざるを得なくなって下落していると考える方が自然ではないだろうか。金利が上がるから「ドル指数」が上昇しているとの見方だが、単にドルキャッシュのニーズが高まって「ドル指数」が上昇しているに過ぎないのだろうか。

また、以前からT-Modelコラムにおいて、『「ビットコイン(BTC)」はこれまで「4年サイクル」で推移しており、17年12月1.75万ドル→21年11月6.48万ドル→25年9月12.2万ドルと4年ごとに天井を打つ一方、18年12月0.32万ドル→22年11月1.64万ドルと4年でボトムを付けている。仮に、今回も「4年サイクル」通りに推移するなら26年9月頃に底値を付けそうなかたちである。 』と指摘。

また、『ビットコインは米国ハイテク株と同様に「流動性に敏感な資産」であることから、T-Model理論では「ビットコインとナスダック指数の連動性が高い」ことも指摘してきました。そのため、「ビットコイン(BTC)」は米国株式市場の先行指標的色彩も強いことから、今回の「ビットコイン(BTC)」の急落は米国株式市場の先行きを占う意味でも重要な変化点となりそうです。』とも指摘してきた。

流動性の先行指標であるビットコイン→金・銀→ナスダック総合指数(半導体SOX指数)と移行してきたマネーはどこに向かうのか、「4年サイクル」のビットコインがボトムを付けると予測される26年9月~10月頃に答えが表れる。また、最後に上昇したナスダック総合指数(半導体SOX指数)はビットコインがボトムを付けそうな26年9月~10月頃にどうなるのか。さらに、ナスダック総合指数(半導体SOX指数)と連動してきた日経平均もそのときにどうなるのか。興味は尽きないが、その答え合わせの時期が近づいている。

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