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第363回:日経平均7万円台が示唆する日本経済とは?
第363回:日経平均7万円台が示唆する日本経済とは?
『日経平均7万円台』が示唆する日本経済とは?
2026年6月22日日経新聞に『日経平均7万円、プロもまさかの急騰劇 大和は「年末8万円」新予想』を報じている。
『日経平均株価が前週18日に終値で初めて7万円台に乗せた。6万円から史上最短の2カ月足らずで大台を塗り替えた急騰は、株式市場のプロにもまさかの展開だった。
証券会社からは人工知能(AI)相場の後を追うように目標の引き上げが相次いでいる。(途中略)』
記事では「6万円から史上最短の2カ月足らずで大台を塗り替えた急騰は、株式市場のプロにもまさかの展開」「証券会社からは人工知能(AI)相場の後を追うように目標の引き上げが相次いでいる。」と指摘する。どの証券会社もこの株価急騰の正当な根拠を探すことが今の仕事のようである。
今年最初の2月開催の「生活防衛の教室リアルセミナー」でT-Modelが予測した日経平均の2026年T2年足高値は74050円、安値47204円だった。まさか、この信じがたいT2の年足高値目標値をほぼ達成するとは当時、考えていなかった。そして、2月のセミナーでは、急騰する日経平均の根拠としてご紹介したファンダメンタルの一つが「名目GDP」だった。そこで、今回、2月セミナーをフォローする意味で、「日経平均7万円台」はこの名目GDPを含めてファンダメンタルがどうなることを示唆しているのかを改めて考えてみた。
「日経平均7万円台」は名目GDPが四半期ベースで26年第4Q197兆円、前年比+13%に達することを示唆しており、その結果、27年度年間ベースの名目GDPは約765兆円に達すると試算される。また、それはT-Model理論『(名目GDP-実質GDP)/名目GDP』で算出する「インフレ率」が約20%に達する可能性を示唆すると同時に、その「インフレ率」を達成するには「ドル円」が180円近くまで円安が進むことも示唆していることになる。
そして、仮に、この「インフレ率」が約20%に達するとすると、日本の長期金利は約4%近くにまで上昇することになる。実は、このように「日経平均7万円台」は日本経済が「スタグフレーション」のような経済に変化することを示唆しており、特に問題なのが、「長期金利は約4%近くにまで上昇」する可能性である。既に、地銀の国債の含み損が4兆円以上に膨らんでいるが、さらにそれが膨らむためである。
そして、「日経平均7万円台」に上昇するまでのけん引役のセクターは「外国人の買い」だったことは明らかだが、直近の「外国人の買い」に変化が表れている。外国人買いには、先物と現物があるが、先物の外国人買いは既に、今年2月にピークを付け、最後まで日経平均をけん引していた「現物の外国人」も今のところ、5月18日週44.1兆円でピークを打ったかたちになり始めている。先週、日経平均が急騰したため、先週分の「現物の外国人」買いの統計を見るまではまだ判断するのは時期尚早だが、過去の「外国人の買い」から見てもそろそろ天井に近づいている。「外国人の買い(先物+現物)」は小泉政権+安倍1期目の07年2月84.5兆円、アベノミクスの15年5月82.7兆円、そして、今回の高市政権は26年2月77.3兆円に達し、過去の天井圏に近づいているからである。
株価を追いかけるように名目GDPは大インフレで試算した約765兆円に膨らむのか、それとも名目GDPなどファンダメンタルを無視して株価だけが上昇し続けるのか。もし、ファンダメンタルを無視して株価上昇を続けるときに外国人買いはどうなるのか。外国人買いに変わる他セクターの買い手が出てくるのか。「どの証券会社もこの株価急騰の正当な根拠を探すことが今の仕事」となりつつある。



