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第378回:債券恐怖指数 NYダウと最大の乖離 何を示唆するのか?

第378回:債券恐怖指数 NYダウと最大の乖離 何を示唆するのか?

『米国債の「恐怖」伝染するか』

2026年10月10日日経新聞夕刊に『米国債の「恐怖」伝染するか』が掲載されている。

『米国の債券市場と株式市場で先行きの警戒感に差が広がっている。米金利の上昇(債券価格の下落)観測が続く一方、株式市場はS&P500種株価指数が最高値圏で推移する。債券と株式で分かれる市場心理は米株高の持続力を占ううえで無視できないシグナルになりつつある。

債券と株式の見通しに温度差を映すのが、オプション取引の価格から算出する予想変動率だ。米国債の予想変動率「MOVE指数」と米国株の予想変動率「VIX指数」が代表例といえ、いずれも値が大きいほど相場の大きな変動が想定されており「恐怖指数」という呼び名がある。(途中略)

株式市場はまだ平静を保つ。S&P500種株価指数が最高値圏で推移するなか、足元のVIX指数は15近辺と過去平均に比べても低水準だ。QUICK・ファクトセットによると、S&P500構成銘柄の増益率は26年が約3割、27年は約2割との見通しで、堅調な業績予想や人工知能(AI)投資が株式市場の楽観につながっている。ただ、一部の市場関係者が警戒するのは、過去にMOVE指数の上昇がVIX指数に先んじて危険信号を発した例があることだ。直近では22年の急速な米利上げ局面や23年の米銀シリコンバレーバンク(SVB)破綻の際には、債券市場の動揺を通じたMOVE指数の上昇がVIX指数に先行していた。(途中略)』

2026/09/24『「FRB連続利上げ観測が米長期金利の急上昇の原因」を鵜呑みにする人々の危険度』のT-Modelコラムにおいて、

『現在と同じように米10年債利回りと「MOVE指数」が乖離した2006年6月と2018年10月の2つの時期は米長期金利が急騰した後に「MOVE指数」が急上昇して両指標が「交差」したときに「〇〇ショック」が発生、その結果、株価が暴落して米長期金利が下落している。実際、直近では2025年4月の「トランプ関税ショック」の時期も「MOVE指数」が137付近に急騰し、危険な状態だったが、長期金利と「交差」する目前で鎮静化することに成功した。また、2026年3月の「米イラン戦争開始」の時期も「MOVE指数」が111付近に急騰したが、まだ長期金利と大きく乖離していたことで「〇〇ショック」を避けることができた。つまり、大口投資家が「現金化」を急いで長期金利が上昇⇒流動性が枯渇し始めた証拠として債券市場の恐怖指数である「MOVE指数」が急騰する傾向が強いことから、現在の長期金利の急上昇も「MOVE指数」の急騰の前触れとして注意しなければならない。そして、「〇〇ショック」は現在のように長期金利が急上昇している局面よりも、長期金利がピークアウトしたタイミングで起きていることも忘れないことである。』と指摘。

また、2026/09/28『債券市場の恐怖指数である「MOVE指数」が急騰開始か?』のT-Modelコラムにおいて、

『「大口投資家が「現金化」を急いで長期金利が上昇⇒流動性が枯渇し始めた証拠として債券市場の恐怖指数である「MOVE指数」が急騰する傾向が強いことから、現在の長期金利の急上昇も「MOVE指数」の急騰の前触れとして注意しなければならない。」と指摘した途端、「MOVE指数」は先週24日高値104.58まで急騰した。今後、米イラン戦争が始まった時期に付けた直近の高値である26年3月高値115.02を超えると本格的な急騰開始のサインとして注意しなければならない。』と指摘した。

「MOVE指数」は10月5日高値114.46まで急騰したものの、直近ピークとなった26年3月高値115.02を更新目前で人為的に抑えられたかたちである。仮に、それを更新するようだと、2023年3月180.11以降、抑えられてきた「MOVE指数」が新たな拡大局面に突入し、本格的な急騰開始のサインとなるからである。

冒頭の記事で『米国の債券市場と株式市場で先行きの警戒感に差が広がっている。』と指摘するのは、米中間選挙を前に株価の買い支えが行われ、「MOVE指数」とNYダウが過去最大の乖離となっていることが端的に表している。また、『一部の市場関係者が警戒するのは、過去にMOVE指数の上昇がVIX指数に先んじて危険信号を発した例があることだ。直近では22年の急速な米利上げ局面や23年の米銀シリコンバレーバンク(SVB)破綻の際には、債券市場の動揺を通じたMOVE指数の上昇がVIX指数に先行していた。』と指摘するように、株式よりも債券の危険信号が先行する傾向が強いことから、NYダウが本格的に下落する前に、「MOVE指数」の急上昇が起きる可能性が高い。2023年3月180.11以降のトレンドラインを突破すると、新たな拡大局面に突入する「MOVE指数」が点灯するためより重要な局面を迎えている。

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