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第368回:黒海での攻撃激化 世界のフードプライス 小麦価格急騰
第368回:黒海での攻撃激化 世界のフードプライス 小麦価格急騰
『ロシアとウクライナ、黒海・アゾフ海で船舶攻撃 小麦価格急騰』
2026年7月16日ロイターは『ロシアとウクライナ、黒海・アゾフ海で船舶攻撃 小麦価格急騰』を報じている。
『ウクライナとロシアは16日、黒海とアゾフ海の船舶に対してミサイルとドローン(無人機)による攻撃を実施し、戦闘が激化した。両海域は穀物輸出に極めて重要な地域で、攻撃を受けて世界の小麦価格が上昇している。ウクライナ軍は、ロシアの船舶少なくとも11隻を攻撃したと発表した。一方、ロシア国防省は、ウクライナ軍の船舶1隻と高速艇1隻をオデーサ地方の港に向かう途中に攻撃したと発表した。(途中略)
ウクライナは7月初旬からアゾフ海の船舶を攻撃。司令官は15日、黒海のロシア船舶も標的とし始めたと述べた。ウクライナは、ロシア軍の物流を混乱させ、ロシアが併合したクリミアを孤立させる作戦を推し進めている。ロシアは、オデーサ地域にあるウクライナの黒海深水港への攻撃を強化している。同地域の港はウクライナの穀物などの貨物の取り扱っている。(途中略)
欧州の小麦価格は15日、7%上昇した。黒海での攻撃激化で主要な穀物輸出路への懸念が高まり、トレーダーが需要の一部が欧州連合(EU)産に移るとみたためだ。ユーロネクストの指標9月物製粉用小麦は、日中取引を7%高の1トン=231.75ユーロ(265ドル)で終了、2025年2月以来の高値となった。シカゴ商品取引所(CBPT)の小麦先物は15日に5%急騰したが、16日早朝の取引では上げ幅を縮小した。ウクライナの主要農業団体によると、ロシアのミサイルとドローン攻撃により、ウクライナは黒海の港を通じた穀物輸出能力の約3分の1を失っている。ウクライナのシビハ外相は記者団に対し、黒海における航行の自由の回復を求め、「これはウクライナにとっても根本的な問題だ。黒海はウクライナ製品輸出の主要ルートであり、極めて重要だ」と述べた。』
商品セクターのなかで、最後に残っていた出遅れセクターが食料セクターだったが、7月23日に突然急騰し始めた。7月23日に小麦ETF(1695)は3855円まで急騰して年初来高値を更新、穀物ETF(1688)も688円まで急騰して年初来高値を更新、そして、大豆ETF(1697)は5390円まで急騰し上場来高値を更新した。株価急騰の要因は、冒頭の記事に「黒海での攻撃激化で主要な穀物輸出路への懸念が高まり」とあるように、ウクライナとロシアが黒海とアゾフ海の船舶に対してミサイルとドローンによる攻撃を実施し、戦闘が激化したため。シカゴ商品取引所(CBOT)の小麦期近物は1ブッシェル(米国では1ブッシェルは約35リットル)当たり7.09ドル、また大豆は1ブッシェル当たり12.47ドルと、ともに2024年5月以来、2年ぶりの高値を記録した。
5月の生活防衛の教室リアルセミナーでは、過去、世界のフードプライス指数は銅価格との連動性が強いことから、26年5月に13617ドルと史上最高値を更新した銅価格をキャッチアップするかたちで世界のフードプライス指数が急上昇する可能性を指摘した。現在、世界のフードプライスはロシアウクライナ戦争が始まった22年3月に付けた史上最高値159.7から約19%下回る130.3(6月末)の水準にとどまっているが、いずれ、この史上最高値は勿論だが、近い将来、史上最高値の銅価格が示唆する170~180の水準を目指す可能性も否定できない。何故なら、世界のフードプライスは対S&P500(株式)で、1990年以降で過去最低の歴史的安値水準に低迷しているからです。商品セクターは25年に金・銀の貴金属の急騰から始まり、今年前半は原油の急騰に移り、最後に残った食料にいよいよ点火された可能性が高そう。そして、2027年はこのすべての商品が同時に上昇する商品セクター相場の到来に発展するかが注目されます。



