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今年1月23日の取引時間中の高値(2万4129円)を超えさせたのは誰か?

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今年1月23日の取引時間中の高値(2万4129円)を超えさせたのは誰か?

9月28日の東京株式市場で日経平均株価が一時、今年1月23日の取引時間中の高値(2万4129円)を超えた。終値ベースで2万4124円を超えると27年ぶりの高値となるが、本日10月1日達成するかが注目される。ドル円も年初来の円安水準まで円安が進行し、それを手掛かりに、輸出関連株を中心に全面高となった。

直近安値を付けた9月7日から1800円強(約8%)も高いが、突如として株高に弾みがついた今の相場に首をかしげる向きもあるが、それを2018/9/29日経新聞『米系の先物買い吉兆か~日本シフト、株高持続試す』のコラムで説明している。

『28日の東京株式市場は全面高となった。ソフトバンクグループが5%高になるなど、日経平均への寄与度が高い値がさ株の上昇が目立つ。個別株の物色というより、日経平均先物へのまとまった買いが相場を押し上げる構図だ。

だが市場関係者はしっくりきていない。年初から9月第1週目まで日経平均と東証株価指数(TOPIX)の現物株と先物合計で8兆5千億円売り越した。だが9月2週目に買い越しに転じると、3週目は買越額が1兆4703億円と週間で約4年ぶりの高水準となった。一体誰が買っているのか。ヒントは、外資系証券の先物売買の手口にある。日経平均の上昇が鮮明になった9月中旬から、モルガン・スタンレーMUFG証券やJPモルガン証券といった米系証券の買い越しが目立つようになっている。

欧州系は相場の上げ下げに追随する商品投資顧問(CTA)が主体とされるが、米系はやや趣が異なる。市場では、背後に世界経済の動向を見極めて有望な市場に投資するグローバルマクロ系ヘッジファンドがいるとの見方が多い。米国株には割高感があり、通貨安に直面する新興国のリスクも高い。結果、割安感のある日本株が選好されやすい。

もう一つの買い手とみられるのが年金や財団など中長期の米投資家だ。米国勢は特に日本株をアンダーウエートにしてきたが、ここにきて米株に対する出遅れの修正が意識され始めている。

国内勢を中心にまだ半信半疑の域を出ていない株高はいつまで続くのか。米系証券の手口から垣間見える日本株買いは、強気相場が意外に長く続く可能性を示唆する。』

今回の日経平均の上昇をけん引した投資家はいつも指摘しているように先物を中心とする投機筋の外国人である。3週間で日経平均を約1800円幅吊り上げるように上値をどんどん買い上げる買い方をするのは投機筋の外国人しかいないからである。国内勢の投資家は相変わらず個人も含め株高には疑心暗鬼で、今回の上昇にも付いていけていないのが現状だろう。

外国人投資家については、拙書『そしてフェイク経済の終わりが仕組まれる』の第一章『コテンパンにやられる日本人投資家』のP24「2種ある外国人投資家を混同してはならない」で詳しく説明しているのでご参照いただきたいが、

『よく日本のメディアは「外国人投資家」という言葉を使っているが、実際にはハゲタカと言われる米系ヘッジファンドが中心となる「外国人投機筋」と、欧州系投信・ファンド中心で個別株を買って長期的に投資する「外国人実需筋」、この両者に大別される。』と指摘した。

今回もこの2種の外国人は全く逆の投資行動をしている。「外国人投機筋」を示す「裁定買い残は」は9月第二週、第三週の2週間で約7000億円増加して6月以来の2兆円台に積み上がっている。その一方で、「外国人実需筋」は第三週まで9週連続の売り越し。売り越し額は9週間で4兆1923億円に達する。このような状況で今後予想されることはいつもように「外国人実需筋」が「外国人投機筋」を追うかたちで大きく買い越してくる姿である。昨年9月からも同じ状況だったからである。従って、今回の上昇相場は少なくとも彼らが大きく買い越すまでは終わらないということを示唆していることになる。

T-Modelオリジナルの『大台替えと時間の物理学的法則』では、8月に23000円大台替えで仕切り直しが入り、9月に24000円大台替えでカウントダウンの上昇局面入りに1ヶ月間、従って、10月までに25000円大台替えでカウントダウン継続を狙う時間帯に入っている。逆に、23000円大台割れ下落スタートとなるためこの23000円大台は仮に調整局面となっても死守しなければいけない水準である。今回、日経平均を吊り上げた「外国人投機筋」の当面のターゲットの時期は10月第二週のミニSQだが、日経平均はどの水準を狙っているのだろうか。いつもワンテンポ遅れる「外国人実需筋」が買い越しに転じると意外な水準まで上昇する可能性があるのだが・・。ワンテンポ遅れる「外国人実需筋」にも今後は注目しなければならない。

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